パリ～ルーベ、アランベール清掃の進化！

パリ～ルーベ、アランベールでの伝統的な光景に変化？

「北の地獄」ことパリ～ルーベ。その象徴とも言えるアランベール森林の石畳区間、通称「トルー・ダンベール」の清掃方法に、変化があったというニュースが飛び込んできた。長年、この区間の草刈りを担当してきたのは、なんと「ヤギ」たちだったのだ。

石畳を彩るヤギたちの姿

パリ～ルーベといえば、石畳の隙間から生える雑草との戦いでもある。選手たちは、その上を高速で駆け抜け、パンクや落車の危険と常に隣り合わせだ。主催者は、レース前に石畳を清掃する必要がある。そこで活躍していたのが、地元で飼育されているヤギたちだった。彼らは石畳の隙間の草を食み、自然な形でコースを整備していたのだ。この光景は、パリ～ルーベの風物詩として、多くのファンに愛されてきた。

機械化の波、ついに「北の地獄」にも

しかし、2025年、その光景は変わった。主催者がSNSで公開したのは、ヤギではなく、巨大な清掃車が石畳を磨く様子だったのだ。これには、多くのファンから落胆の声が上がっている。「伝統が失われた」「パリ～ルーベの魅力が半減した」といったコメントが相次ぎ、SNS上はちょっとした騒ぎになっている。

高速化への対応か？安全対策か？

なぜ、主催者は清掃方法を変更したのだろうか？考えられるのは、レースの高速化への対応だ。近年、ロードレースは機材の進化やトレーニング方法の発展により、著しくスピードアップしている。パリ～ルーベも例外ではなく、選手たちの平均速度は年々上昇傾向にある。そのため、より完璧な路面状況が求められるようになり、ヤギによる清掃では不十分と判断されたのかもしれない。また、安全対策という側面もあるだろう。石畳の隙間の草は、落車の原因となる可能性もある。機械による清掃は、より徹底的に草を取り除くことができ、選手たちの安全性を高めることができる。

伝統と革新、その狭間で

もちろん、主催者も伝統を軽視しているわけではないだろう。しかし、レースの安全性を高め、よりエキサイティングな展開を演出するためには、革新も必要だ。今回の清掃方法の変更は、その葛藤の表れなのかもしれない。いずれにせよ、来年のパリ～ルーベでは、選手たちがどのような走りを見せてくれるのか、そして、アランベールの石畳はどのような表情を見せてくれるのか、今から楽しみでならない。