ポガチャル、またもや驚異！フランドル制覇！
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ポガチャル、またもや驚異！フランドルで8度のアタック、そして勝利！ガンナは8位
日本のサイクルロードレースファンの皆さん、こんにちは。山田健一です。
タデイ・ポガチャルがまたやってくれました！4月6日に行われたロンド・ファン・フラーンデレン（ツール・デ・フランドル）で、UAE Team Emiratesのポガチャルが、残り18km地点からアタックを仕掛け、見事優勝を飾りました。ベルギーでの勝利はこれで2度目。2位にはマッズ・ピーダスン、3位にはマチュー・ファンデルプールが入り、フィリッポ・ガンナは8位でゴールしました。
怪物ポガチャル、現役最強の証
8つ目のモニュメント制覇。現役選手の中で、これ以上の勝利数を誇る者はいません。しかし、タデイはジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスの制覇も視野に入れています。26歳にして、彼の唯一の目標は、もはやエディ・メルクスだけ。
2013年以降、世界チャンピオンのジャージを着てロンドを制したのは、ポガチャルでわずか7人目。近年では、2016年のペテル・サガン、そして2024年のマチュー・ファンデルプールがいます。まさに、サイクルロードレースの本場で成し遂げられた偉業です。
8度のアタック、伝説への道
2023年には最後の坂、パテルベルグでアタックを仕掛けたポガチャルですが、今回は8度のアタックが必要でした。最後の攻撃は、最も長く象徴的なミュール（壁）、旧クワレモント。残り18kmの逃げ切りで、彼はますます伝説的な存在へと近づいています。
ファンデルプールとの一騎打ちを制した勝利。ファンデルプールは2週間前のミラノ～サンレモでポガチャルを破っています。
数字が物語る圧倒的な強さ
2025年、すでにUAEツアーとストラーデ・ビアンケを制し、ミラノ～サンレモでは3位。今回の勝利は、ポガチャルにとってキャリア通算93勝目となります。アウデナールデのゴールでは、マッズ・ピーダスンに1分1秒差、マチュー・ファンデルプール、ワウト・ファンアールト、イェスパー・ストゥイヴェンを引き離しての勝利。フィリッポ・ガンナは2分19秒遅れて8位でゴール。ダヴィデ・バッレリーニは10位でした。
さて、来週の日曜日には、ポガチャルにとってキャリア最大の挑戦、パリ～ルーベが待ち構えています。
恐れを知らない挑戦者、ポガチャル
石畳の女王、パリ～ルーベに初挑戦するポガチャル。過去2度試走も行い、あの悪名高きアランベールを経験済みです。ベルナール・イノー以来となる、ツール・ド・フランス覇者によるルーベ制覇なるか？イノーが勝利したのは、なんと1981年！
26歳にして、ポガチャルはサイクルロードレースの歴史を塗り替え続けています。2024年には、マルコ・パンターニ以来となるジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスのダブルツールを達成。コンタドール、フルーム、ニバリも跳ね返された、不可能と思われた挑戦を成し遂げました。
ロンド・ファン・フラーンデレン（2023年、2025年）とリエージュ～バストーニュ～リエージュ（2021年、2024年）でそれぞれ2勝。そして、ジロ・ディ・ロンバルディアは2021年から2024年まで、ファウスト・コッピ以来となる4連覇を達成しています。
スペクタクルを生み出す男
ポガチャルの決定的なアタックは4分5秒。レース開始から250km地点、旧クワレモントの12%の勾配を駆け上がりました。より短いパテルベルグでは、ファンデルプールに有利すぎると判断したのでしょう。旧クワレモントでワウト・ファンアールトが加速した後、ポガチャルは残り18kmで飛び出し、ファンデルプールは1メートル、5メートルと遅れ始めました。世界チャンピオンは、まるで「後で会いましょう」と言っているかのようでした。ファンデルプールは諦めざるを得ませんでした。彼は126km地点で落車したにも関わらず、奇跡的に助かりましたが…。
ポガチャルはファンアールト、ファンデルプール、ストゥイヴェンに12秒差をつけて頂上を通過。誰も追いつくことができません。パテルベルグでは、ピーダスン、ファンデルプール、ファンアールト、ストゥイヴェンに25秒差。そこから、サイクルロードレースの中心地、ベルギーでの13kmの凱旋走行となりました。
春の陽光が降り注ぐこの日、ベルギー全体が待ち望んでいた最高のスペクタクル。道端には100万人、旧クワレモントには5万人が集まりました。コッペンベルグやパテルベルグを含む、死のサーキットと呼ばれるコースが、ロンドを最高のビジネスレースへと変貌させました。主催者は10年ほど前、スポンサーやVIPにとって魅力的な54kmの周回コースを構築するために、伝説的なヘラルツベルヘン（フランス語名：グラモン）のミュールを削除するという大胆な決断を下しました。そして、彼らは成功を収めました。
ガンナは、ポガチャルのアタックによって、残り44km地点のコッペンベルグで脱落。トレント、ベノート、キュングとの逃げは終わりを告げました。ガンナにとって、6年ぶりのロンド参戦は、彼にとって最も得意ではない春のクラシックレースにおいて、間違いなくポジティブで重要な経験となりました。次は、彼が得意とするパリ～ルーベが待っています。
グランフィナーレ
残り126km地点でファンデルプールが落車に巻き込まれるというアクシデントが発生。10人ほどが転倒し、デゲンコルプはリタイア。ファンデルプールは奇跡的に無傷で済みました。55秒遅れで、集団はファンデルプールの復帰を待ち、120km地点で集団に復帰しました。
ポガチャルは残り56km地点の旧クワレモントで最初のアタック。ファンアールトとヨルゲンセンがすぐに反応し、続いてピーダスン。ファンデルプールは少し遅れて、VIP用の白いテントの前で信じられないようなスラローム走行を強いられました。世界チャンピオンは再びアタックを仕掛け、3度目のアタックで頂上付近まで迫りました。一方、クワレモントではガンナが最初に通過。ポガチャル、ファンデルプール、ファンアールト、ヨルゲンセン、ピーダスンを含む5人のグループは26秒差。ポガチャルはクワレモントを3分56秒で駆け上がり、ガンナは4分19秒でした。
パテルベルグ、残り51km
ポガチャルとファンデルプールは、最後の50kmをチームメイトなしで走ることになりました。ファンアールトはヨルゲンセンとベノートを連れて逃げ、ピーダスンはハウレをアタックさせ、ストゥイヴェンを伴っていました。そこで、ファンデルプールはポガチャルに話しかけました。「お互いにアタックしよう」と言うように。ファンデルプールが牽引し、ポガチャルだけがついていきました。ピーダスンとファンアールトは苦しみ始めました。残り50kmで、彼ら2人だけが残り、その後ピーダスンとストゥイヴェン、そしてファンアールトとヨルゲンセンが合流しました。ガンナのグループは31秒差で先頭を走っていました。残り47km地点で、ガンナはポガチャルのグループに32秒差をつけていました。
コッペンベルグ、残り45km
メルクスも足を着いた場所、2024年にはファンデルプールがアタックを仕掛けた場所。再びポガチャルが加速し、ファンデルプールとピーダスンだけが残りました。ガンナは残り44km地点のミュールで捕まりました。キュング、バッレリーニ、ベノートが先頭を走り、ポガチャル、ファンデルプール、ガンナ、トレントが15秒差で追走。ピーダスンはさらに後方にいました。
タイエンベルグ、残り37km
再びポガチャル、ファンデルプールとピーダスンが応戦。3人の世界チャンピオンがフランドルの先頭を走っています。ファンアールトは諦め、ヨルゲンセンも同様です。ここで状況はよりシンプルになり、最強の3人が先頭に立ち、レースを争うことになりました。3人の世界チャンピオン。デンマークのマッズ・ピーダスン（リドル・トレック）、2019年にハロゲートで世界チャンピオンに。オランダのマチュー・ファンデルプール（アルペシン・ドゥクーニンク）、2023年にグラスゴーで金メダル。スロベニアのタデイ・ポガチャル（UAE Team Emirates）、2024年にチューリッヒで100kmの逃げ切りでアルカンシェルに袖を通しました。
クルイスベルグ/ホトンド、残り29km
残り29km地点のクルイスベルグ/ホトンドで、ポガチャルが再び加速。ピーダスンが脱落。ポガチャルとファンデルプールが先頭に立ち、その後ろにピーダスン、ファンアールト、ストゥイヴェン。彼らの減速により、ストゥイヴェン、ピーダスン、ファンアールトが残り20km地点の旧クワレモントの麓で合流しました。すべてを制覇してきた5人のチャンピオンです。
イタリアの存在感
イタリアは1949年のマニーから2019年のベッティオルまで、ロンド・ファン・フラーンデレンで11回優勝しており、今日もイタリアは主役でした。まずは、XDS Astanaの新人プロ、21歳のアレッサンドロ・ロメッレが、朝の逃げに加わり、レース128km地点の旧クワレモントの頂上を最初に通過するという満足感を得ました。次に、彼のチームメイトであるダヴィデ・バッレリーニが、ベノート、キュングと共に残り108km地点でアタック。マッテオ・トレンティン、チューダーの魂、そして何よりもフィリッポ・ガンナ。トラックのオリンピックチャンピオンは、このアクションで加速し、残り80km地点でトレント、バッレリーニ、キュング、ベノートを含むグループと逃げました。最大リードは1分20秒でしたが、コッペンベルグとパテルベルグを含む死のサーキットの開始時、レース214km地点のクワレモントの2回目の通過時には1分まで縮まりました。ガンナはポガチャルのアタックによって、残り44km地点のコッペンベルグで脱落しました。
日曜日はルーベ
北のクラシックキャンペーンは、4月13日（日）のクラシックの女王、パリ～ルーベ122回大会で続きます。コンピエーニュからルーベのベロドロームまで、259km、30の石畳区間。ルーベは、ガゼッタ・デロ・スポルトと近代オリンピックと同じ1896年に誕生しました。イタリアの最後の勝利は、2021年のソニー・コルブレッリでした。ポガチャルは世界で最も有名な石畳にデビューし、2023年と2024年の勝者であるファンデルプール、そして2016年にU23でこのレースを制し、現在は大きな野心を持ってスタートラインに立つフィリッポ・ガンナが彼を待ち構えています。
さあ、来週のパリ～ルーベ、一体どんなドラマが繰り広げられるのでしょうか？目が離せませんね！
