ポガチャル、ストラーデ・ビアンケで伝説の春を追う

「春のクラシック」という言葉を聞くと、胸が高鳴るロードレースファンも多いのではないでしょうか。特に今年は、あのタデイ・ポガチャルが、満を持してクラシックシーズンに挑むということで、期待せずにはいられません。

その皮切りとなるのが、3月8日に開催される「ストラデ・ビアンケ」。イタリア、トスカーナ地方の美しい丘陵地帯を舞台に、未舗装路（ストラーデ・ビアンケ＝白い道）を駆け抜ける、近年人気の高いレースです。私も現地で何度か取材しましたが、あの独特の雰囲気は、他のレースでは味わえませんね。

ポガチャルにとって、このストラデ・ビアンケは特別なレースのようです。過去にも圧倒的な強さを見せつけて勝利しており、今年は3勝目を狙います。もし勝てば、あの「スパルタクス」ことファビアン・カンチェラーラに並ぶ最多勝利記録となります。

しかし、忘れてはならないのは、今年のポガチャルは世界チャンピオンであるということ。アルカンシェルを身にまとい、石畳の道、砂利道を走る姿を想像するだけで、鳥肌が立ちますね。

もちろん、ポガチャルだけが注目選手ではありません。2023年の覇者であるトム・ピドコックは、今シーズンすでに4勝を挙げており、調子は上々のようです。また、ミケル・ランダやペリョ・ビルバオといったスペイン勢も、虎視眈々と表彰台を狙っているはずです。

特にランダにとっては、このレースがシーズン初戦となります。ジロ・デ・イタリアに向けて、どのような走りを見せてくれるのか、注目したいところです。

ポガチャルを擁するUAE Team Emirates XRGは、フィリッポ・バロンチーニ、イサーク・デルトロ Toro、Félix Grobschartner、ドメン・ノヴァク、フロリアン・フェルミールス、ティム・ウェレンスといった強力なメンバーで、ポガチャルをサポートします。

特に注目は、近年クラシックレースで存在感を増しているフェルミールスでしょうか。ポガチャルのアシストだけでなく、自らも勝利を狙えるだけの力を持っています。

レース展開の鍵を握るのは、やはり未舗装路区間でしょう。合計16区間、80kmにも及ぶ未舗装路は、選手たちの体力だけでなく、バイクコントロールの技術も試されます。

特に、サン・マルティノ・イン・グラーニアやモンテ・サンタ・マリアといった長くて厳しい区間では、有力選手たちの動きがあるはずです。ポガチャルが昨年のように、ロングアタックを仕掛けるのか、それとも他の選手が動くのか…目が離せません。

今年のストラデ・ビアンケも、熱い戦いが繰り広げられることでしょう。ポガチャルの走りに期待しつつ、他の選手たちの活躍にも注目したいと思います。皆さんは、誰が勝つと思いますか？

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