シヴァコフの輝かしい有望性

シヴァコフ、UAEチームエミレーツ・XRGで自信を取り戻しアンダルシア制覇！

「自信を取り戻した、それは明らかだ」とは、ツール・ド・アンダルシアで勝利を飾ったパヴェル・シヴァコフの言葉。UAEチームエミレーツ・XRGに移籍して1年、2023年以来となる勝利を掴んだ彼の復活劇を、熱い視線でお届けします！

移籍後初の勝利、その意味とは？

厳しい冬のトレーニング期間中、パヴェル・シヴァコフは「パリ～ニース、ツール・ド・カタルーニャ、そしてアルデンヌクラシック」に目標を定めていました。しかし、フランコ・ロシア（フランスとロシアの二重国籍）の彼は、それを前倒しで達成！ツール・ド・アンダルシアで見事総合優勝を果たしました。しかも、クレマン・ベルテ、トム・ピドコックといった強豪を抑えての勝利です。マキシム・ファンヒルス Gils、チームメイトのティム・ウェレンス、マルク・ソレル、ヨハネス・スターンミッテらもトップ10入りしており、非常にレベルの高いレースだったことが伺えます。

ポガチャルのアシストから、エースへ

UAEチームエミレーツ・XRGのエース、タデイ・ポガチャルのアシストとして知られるシヴァコフにとって、2023年9月のツール・ド・トスカーナ以来の勝利は大きな意味を持ちます。ワールドツアーでの勝利となると、さらに遡ること2019年、当時の最強チーム、イネオスの一員としてツール・ド・ポローニュで総合優勝して以来となります。あの年はジロ・デ・イタリアでも9位に入るなど、彼のキャリアにおいて最も充実したシーズンでした。

イタリアのサン・ドナ・ディ・ピアーヴェで生まれ、生後6ヶ月でフランスに移住したシヴァコフは、その後キャリアの歯車が狂ってしまいます。若くしてトップレベルに到達したことによる精神的な負担、体重のコントロールの難しさ、そしてチーム内での自身の役割を見失ったことが原因でした。UAEチームエミレーツ・XRGへの移籍は、彼にとって再起をかける大きな決断だったのです。

メンタルコーチとの二人三脚

「最高のチームメイトに囲まれていた」と語るシヴァコフ。27歳になった彼は、昨シーズンを「飛躍の年」と位置付けています。シーズン序盤の腱炎に苦しみながらも、シーズン後半には調子を取り戻し、チーム移籍をポジティブに捉えています。「自信を取り戻した、それは明らかだ。肉体面よりも精神面でね。ジュニア時代のような攻撃的な気持ちを取り戻すことができた」と彼は語ります。

メンタルコーチのサポートを受けながら、彼は「2025年のシーズンが待ち遠しい」と語っていました。完璧主義に囚われることなく、チームとしての目標だけでなく、個人としての勝利にも意欲を見せています。「勝利が恋しい。若い頃はたくさん勝っていたのに、少し忘れてしまった。最後の最後で、何か足りないんだ。勝利への本能だよ。次のステップは、目標というより、勝利を取り戻すこと。タデイ（ポガチャル）と一緒にツールで勝つのは好きだけど、自分のチャンスがなければ幸せじゃない」。

アンダルシアでの勝利、そしてこれから

ツール・ド・アンダルシア最終日、シヴァコフは集団でゴールし、総合優勝を確定させました。勝利の決め手となったのは、第2ステージのTorredelcampoでのアタック。「最高のチームに囲まれていた。最初の2日間が最も難しかったけど、そこでイエロージャージ（総合リーダージャージ）を獲得できた（2日連続3位）。その後は、チームが素晴らしい働きをしてくれた。ストレスを感じる場面もあったけど、チームがしっかりとサポートしてくれて、ジャージを持ち帰ることができた。本当に嬉しいよ」。

パヴェル・シヴァコフの復活劇は、日本のファンにとっても大きな希望となるでしょう。UAEチームエミレーツ・XRGでの彼の活躍から、目が離せませんね！今後の彼の活躍に期待しましょう！