ドクトル・マブゼ」ベルナール・サンツとその信奉者たち

日本の皆さん、こんにちは！松崎 愛です。

今回は、ちょっと異質な話題をお届けします。フランスのスポーツ紙「L'Équipe」に掲載された、ある裁判の記事に目が留まりました。それは、自転車界の「ドクター・マブゼ」こと、ベルナール・サンツ氏の裁判に関するもの。ドーピングや違法な医療行為に関わったとして告発されているんです。

ベルナール・サンツとは何者なのか？

ベルナール・サンツ氏は、自転車界では知る人ぞ知る人物。自らを「医者」と称し、独自の理論に基づいた治療法を選手たちに提供してきたと言われています。その治療法は、時に「怪しげ」とも評され、長年にわたって物議を醸してきました。過去にも同様の罪で有罪判決を受けており、今回の裁判は控訴審となります。

裁判で語られた「信奉者」たちの証言

記事によれば、今回の裁判では、ベルナール・サンツ氏の「信奉者」たちが証言台に立ったそうです。彼らは、サンツ氏の教えに従い、独自の健康法を実践してきたと語ります。中には、元プロロードレーサーも含まれており、サンツ氏の治療によって競技成績が向上したと証言する者もいたようです。

しかし、その治療法は、現代医学の常識からかけ離れたもの。断食療法や、効果が疑わしい「秘伝の液体」の投与など、危険な行為も含まれていたと言われています。

「イビサ効果」とは？

裁判では、ロイック・エルブルトーという選手が証言した「イビサ効果」という言葉が飛び出しました。これは、ベルナール・サンツ氏の治療を受けたことで、不妊に悩んでいた選手がレースで好成績を収めたというエピソードに由来するようです。もちろん、科学的な根拠は全くありません。

「スポーツとは何か？」

裁判長は、エルブルトーの証言に対し、「スポーツとは何か？」と問いかけました。この言葉は、深く考えさせられますね。勝利のために手段を選ばない、ドーピングまがいの行為は、本当にスポーツと呼べるのでしょうか？

ベルナール・サンツ氏の裁判は、単なる個人的な事件ではなく、スポーツ界全体に問いを投げかけるものなのかもしれません。

今後の裁判の行方を見守りつつ、改めて「スポーツとは何か？」を考えてみたいと思います。