ファンデルプール、王国で少し孤独？

日本のサイクルロードレースファンの皆さん、こんにちは！山田健一です。

パリ～ルーベ2025、今年も石畳の女王はマチュー・ファンデルプール der Poelの手に！しかし、その勝利の裏には、ライバルであるタデイ・ポガチャルの不運な落車があったようです。詳しく見ていきましょう。

「タデイがミスをしたのが残念だ」マチュー・ファンデルプール der Poel、王国の孤独

マチュー・ファンデルプール der Poelがパリ～ルーベで3連覇を達成！2023年から彼が独占しているルーベのヴェロドローム。しかし、彼は今回の勝利に複雑な感情を抱いているようです。それは、世界チャンピオンであるタデイ・ポガチャルとの真剣勝負が、もっと長く続くことを望んでいたから。

ライバルであり、友人

自転車の上ではライバル同士の2人ですが、プライベートでは互いを尊重し、頻繁に連絡を取り合っているようです。そんな関係だからこそ、マチュー・ファンデルプール der Poelは、レース後、タデイ・ポガチャルを38km地点で置き去りにしてしまったことに、失望感をあらわにしたのでしょう。

「タデイがいなければ、最後まで僕と一緒にいただろう」とマチュー・ファンデルプール der Poelは語ります。「彼がミスをしたのは残念だ。彼を振り切る方法が思いつかないからね。でも、落車はパリ～ルーベの一部だ。」

歴史的な3連覇も、複雑な心境

フランチェスコ・モゼール以来となる、パリ～ルーベ3連覇。しかし、マチュー・ファンデルプール der Poel自身は、その偉業をあまり意識していない様子。彼の父、アドリーは「マチューは感情を表に出すタイプではないし、勝つとすぐに次のことに気持ちを切り替える。歴史的な比較や記録にはこだわらないんだ」と語ります。

それでも、何度か質問を重ねると、マチュー・ファンデルプール der Poelはついに「3勝目は特別で、並外れたものだ。デビュー当時は、パリ～ルーベで3回も勝てるとは夢にも思わなかった」と認めました。

「プレッシャー」からの解放

近年、マチュー・ファンデルプール der Poelはチャンピオンとしての義務を、どこかそっけなくこなしているように見えました。しかし、今回の勝利後、彼は明らかに安堵の表情を浮かべていました。プレッシャーを感じていたのでしょうか。

「パリ～ルーベは他のどのレースとも違う。いつも混沌としている。今日は、去年の世界チャンピオンジャージを着ていた時とは違って、とても苦しかった。最後の石畳区間では、向かい風の中、一人で走らなければならなかった。」

タデイ・ポガチャルの落車後、38kmを単独で走ることになったマチュー・ファンデルプール der Poel。「あんなに早く一人になるとは思っていなかった。何が起こったのか分からなかったので、少し待ったんだ。その後、全開で走ったが、情報がなかったので、どれだけ差が開いたのか分からなかった」と彼は振り返ります。

無線も故障し、文字通り「盲目」状態でレースを続けることになったマチュー・ファンデルプール der Poel。それでも彼は、ヴェロドロームまで決して後ろを振り返ることなく、歴史に名を刻んだのです。

さあ、次はどんなドラマが待っているのでしょうか？マチュー・ファンデルプール der Poelの快進撃は続くのか？それとも、タデイ・ポガチャルがリベンジを果たすのか？今後のレース展開から目が離せませんね！