ラ・ブエルタ女子2025 参加選手一覧

女子グランツール開幕！ ラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナ2025 出場選手リストから読み解く戦力分析

女子ロードレースシーズン最初のグランツール、ラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナがいよいよ始まります。全7日間にわたるスペインでの熱戦を前に、出場選手リストを眺めていると、今年も錚々たる顔ぶれが揃ったな、という印象を受けます。特に注目を集めるのは、やはり絶対女王の呼び声高いDemi ボディネ・フォレリング（FDJ・スエズ）でしょう。彼女の牙城を崩す選手は現れるのか？ 各チームの布陣から、今年のラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナの行方を、私の視点から読み解いていきたいと思います。

女子ロードレース界の頂点を争う顔ぶれ

女子版のブエルタとして、ラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナは、ジロ・デ・イタリア・ウィメン、ツール・ド・フランス・ファムと並ぶ女子ロードレースにおける最高峰の戦いです。このレースの出場リストは、まさに女子ロードレース界の「今」を映し出す鏡と言えるでしょう。

中でも、私の目を引くのは、FDJ・スエズのエース、Demi ボディネ・フォレリングです。彼女の強さは、昨年までの圧倒的な成績を見れば明らか。山岳でのクライミング力、タイムトライアルでの速さ、そしてレースを支配する戦術眼。どれをとっても群を抜いています。チームも彼女を完全にアシストする体制を敷いてくるはずです。彼女が総合優勝の最有力候補であることは間違いありません。まるで男子のタデイ・ポガチャルのような、異次元の強さを見せつける可能性も十分にあります。

しかし、ロードレースは何が起こるか分からない。特にグランツールは、チーム全体の力、そして日々のコンディションが大きく影響します。リストを見ながら、「なるほど、この選手がここにいるか」とか、「このチームはこういう布陣で来たか」と一人唸っているのは、記者としての長年の癖のようなものです。

Team Visma | Lease a Bike Womenとマリアンヌ・フォスの存在感

Team Visma | Lease a Bike Womenの布陣も興味深いですね。特に、レジェンドとも言えるマリアンヌ・フォスの名前があります。彼女はスプリンターとしての力はもちろん、どんな展開でも立ち回れるレースIQの高さが魅力です。総合優勝を狙うタイプではありませんが、区間優勝、そしてチーム全体の士気を高める上で、彼女のような経験豊富な選手は欠かせません。平坦ステージや、多少の上りがあるようなステージでは、彼女が主役になる可能性は十分にあります。

また、マウンテンバイクやシクロクロスでもトップクラスのポーリーヌ・フェランプレヴォも名を連ねています。彼女の爆発力は誰もが認めるところ。どのような役割を担うのか、エースのマリアンヌ・フォスをどうアシストするのか、あるいは自身でチャンスを掴みにいくのか。Team Visma | Lease a Bike Womenの戦略は、レース序盤の大きな見どころの一つとなるでしょう。チーム ヴィスマ・リースアバイクは男子チームの成功で知られていますが、女子チームも着実に力をつけてきています。その戦術にも注目したいところです。

打倒フォレリングを狙うライバルたち

Demi ボディネ・フォレリングを止めるのは誰か？ これが今年のラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナ最大のテーマと言えるでしょう。出場リストには、その可能性を秘めた選手たちが名を連ねています。

ホームレースとなるモビスター チーム Womenは、常に強力な布陣で臨んできます。リアヌ・リッパート、マーレン・ロイサー、オリヴィア・バリルなど、総合上位を狙える選手が複数います。彼女たちはチームとしてDemi ボディネ・フォレリングに対抗する戦略を立ててくるはずです。数的有利を作り出し、揺さぶりをかける可能性も考えられます。スペインのファンの声援も、彼女たちの大きな力となるでしょう。

リドル・トレック Ladiesにも有力選手はいますが、現時点のリストでは誰が明確なエースなのか、判断が難しいところです。Emma エマセシル・ノルスゴー - Bjergのような選手はいますが、総合争いの核となる選手の名前はまだ見えません。このリストは暫定的なものですから、今後アップデートされる中で、新たな有力選手の名前が加わる可能性もあります。

AGインシュランス・スーダル チームのジュスティネ・ヘキエーレや、アルケア・B&Bホテルズ・ウィメンのロッテ・クラースのような選手も、調子次第ではサプライズを起こすかもしれません。特にジュスティネ・ヘキエーレは、パンチャータイプで、起伏のあるコースで力を発揮します。彼女のようなダークホースの存在が、レースをさらに面白くしてくれます。

若手か、ベテランか。総合争いの行方

全7日間のステージ構成が最終的な総合順位を大きく左右します。例年、山岳ステージが総合争いの中心となりますが、平坦ステージでの集団スプリントや、タイムトライアルの成績も無視できません。

Demi ボディネ・フォレリングは山岳もタイムトライアルも強いオールラウンダーですが、他の選手にとっては得意不得意が分かれるところです。純粋なクライマータイプは山岳でタイム差を稼ぎたいでしょうし、スプリンターは平坦ステージでの区間優勝に集中するでしょう。

今年のコースレイアウトはまだ詳細が明らかになっていませんが、もし厳しい山岳が多く設定されていれば、クライマータイプが有利になります。逆に、タイムトライアルが長かったり、細かいアップダウンが続くコースであれば、パンチャーやオールラウンダーにチャンスが出てきます。

過去のラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナでは、序盤のステージで総合のリーダーが決まり、その後はタイム差を守り切る展開が多く見られました。しかし、最終盤に厳しい山岳が控えている場合は、終盤での逆転劇もあり得ます。「確かに、あの年のブエルタは最終山岳でガラッと総合順位が変わったな」などと、過去のレースを思い出すと、今年のレース展開にも様々な可能性が考えられます。

熱戦の行方を見守ろう

女子ロードレースのグランツールは、男子に負けず劣らず熱く、そして予測不能な展開が魅力です。今年のラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナも、出場選手リストを見る限り、間違いなくハイレベルな戦いになるでしょう。

Demi ボディネ・フォレリングの圧倒的な強さが光るのか、それともライバルたちが連携して彼女を追い詰めるのか。Team Visma | Lease a Bike Womenのマリアンヌ・フォスは区間優勝を量産するのか。モビスター チーム Womenはホームアドバンテージを活かせるのか。

7日間の熱戦の末、マドリッドの表彰台の真ん中に立つのは誰か？ 各チームの戦略、そして選手たちのコンディションが勝負を分けるでしょう。今年も目が離せないラ・ブエルタ・ア・エスパーニャ・フェメニーナ、皆さんもしっかりとその行方を見守ってください！ 次回はレース序盤の展開について、現地からの情報も交えながらお届けできるかもしれません。