エウスカルテル監督「過去は錯覚、外国人補強で強化」

エウスカルテル・エウスカディ、新体制で挑む2025年：ホルヘ・アサンサ監督が語るチームの変革

エウスカルテル・エウスカディが、2025年シーズンに向けて大きな変革を遂げた。チームの指揮を執るホルヘ・アサンサ監督は、チームの現状と今後の展望について、熱く語った。長年の経験と情熱を注ぎ込み、チームを新たな高みへと導こうとするアサンサ監督の言葉には、並々ならぬ決意が込められている。

新加入選手たちがもたらすチームの進化

今シーズン、エウスカルテル・エウスカディには、ディナ、サットン、デッケルといった実力派の選手たちが新たに加入した。アサンサ監督は、これらの選手たちがチームにもたらすであろう変化に大きな期待を寄せている。「ディナは優れたクライマーであり、チームに必要な戦力だ。サットンはアマチュア時代から輝かしい成績を収めており、特に我々にとって象徴的なブエルタ・ア・ビダソアでの勝利は大きい。デッケルはアベラストゥリと共にスプリントでチームを牽引するだろう」と、それぞれの選手の特徴を語る。これらの新戦力に加え、ベラサテギのようなパンチャータイプ、そしてイササやゴツォンのような成長著しい若手も加わり、チームのバランスは格段に向上した。

過去の失敗を教訓に、外国人選手の獲得へ

かつて、外国人選手の獲得に失敗し、チームが消滅の危機に瀕した過去を持つエウスカルテル・エウスカディ。しかし、アサンサ監督は、今回の外国人選手の獲得は過去とは全く異なると強調する。「以前は、ポイントを買うためにレベルの低い選手を獲得していた。今回は、チームを強化するために、実力のある選手を獲得した」と語り、過去の失敗を繰り返さない決意を示す。また、チームの成績を向上させ、トップ30入りを目指すという明確な目標を掲げている。

ポイント争いの激化とチーム運営の難しさ

近年の自転車ロードレース界では、ポイント争いが激化している。アサンサ監督は、「毎日がポイントを争う戦いであり、そのプレッシャーは大きい」と現状を語る。しかし、その一方で、チームの運営においては、監督としての役割を果たすことに情熱を燃やしている。「現場で選手たちと共に過ごし、彼らの成長をサポートしたい」と、選手たちとの密なコミュニケーションを重視する姿勢を見せる。また、ルベン、パブロ、サンティといった経験豊富なディレクターたちの存在が、チームを支える大きな力になっていると語る。

チームの未来とバスク・サイクリング界の現状

ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディは、プロチームだけでなく、女子チームやU23チームも抱えている。アサンサ監督は、これらのチーム間の連携を強化し、バスク・サイクリング界全体の発展を目指している。また、U23の選手たちがプロへとステップアップするスピードが速すぎるという問題にも言及し、育成の重要性を説く。さらに、バスク地方のレースのレベルが低下している現状を憂い、チームとして若い才能をサポートしていく必要性を強調する。

エウスカルテル・エウスカディは、2025年シーズン、新たな体制でさらなる高みを目指す。アサンサ監督のリーダーシップの下、チームは過去の経験を活かし、着実に前進していくことだろう。