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ポガチャル、2025年パリ~ルーベ参戦は?

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ポガチャル、2025年パリ~ルーベ参戦は「なし」!?

「まさか!」と思った日本のファンも多いのではないでしょうか。タデイ・ポガチャルが、石畳の悪魔、パリ~ルーベを試走したというニュース。しかし、彼の所属するUAE Team Emirates-XRGは、正式には参戦予定はないと発表しました。一体、何が真実なのでしょうか?

SNSを賑わせた1分半の衝撃

ポガチャルが自身のインスタグラムに投稿した1分半の動画。そこには、あの悪名高き「ワレの森」で、チームメイトのティム・ウェレンスと共に石畳を爆走するポガチャルの姿が! これには、ベルギーメディアを中心に、世界中の自転車ファンが大興奮。しかし、UAE Team Emirates-XRGの首脳陣は冷静でした。

チーム首脳陣のコメント

「ベルギーのメディアが大騒ぎしているのは知っていますよ」と語るのは、フロリアン・フェルミールス。「彼がロンド・ファン・フラーンデレンとパリ~ルーベを試走するのは知っていました。驚きではありません。でも、だからといって、彼が今年出場するわけではありませんよ」。

チームの監督であるマルコ・マルカートも、「タデイとティム・ウェレンスは、スポーツディレクターのファビオ・バルダートと共に試走しました。しかし、現時点ではパリ~ルーベは彼のプランには入っていません」と明言しています。

ポガチャルの真意は?

では、なぜポガチャルはパリ~ルーベを試走したのでしょうか? フェルミールスは、「彼はただ、そこにいるのが楽しかったんだと思います。特にメディアやファンをからかう意図はなかったでしょう。でも、結果的にはそうなってしまいましたが(笑)」と語ります。

しかし、本当にそうでしょうか? ポガチャルほどの選手が、ただ「楽しかったから」だけで、あの過酷な石畳を走るとは考えにくい。将来を見据えて、コースを体験しておきたかった、というのが妥当な線でしょう。

元優勝者の見解

2001年のパリ~ルーベ覇者であるセルヴァイス・ミール・クナーフェンは、「ポガチャルほどのチャンピオンがパリ~ルーベに参戦するのは素晴らしいことだと思います。彼はどこでも勝てる能力を持っていますから」と語ります。

しかし、同時に「マチュー・ファンデルプールが、平坦な石畳で圧倒的なパワーでアタックしてきた時に、彼が対応できるかどうかは未知数です」と、課題も指摘します。

今後の展開は?

ポガチャルの今後のスケジュールを見ると、ツール・ド・フランスに照準を合わせていることは明らか。しかし、パリ~ルーベへの興味は明らかに高まっているようです。いつの日か、あの石畳の上で、ポガチャルがファンデルプールと激しい戦いを繰り広げる姿を見られるかもしれません。

「彼は勝てると確信しない限り、スタートラインには立たないでしょう」とミール・クナーフェンは語ります。ポガチャルがパリ~ルーベに参戦する時、それは間違いなく勝利を目指す時でしょう。その日が来るのが、今から楽しみでなりません。

山田 健一

山田 健一

グランツールステージレースWorldTour

グランツールを中心に、ヨーロッパの主要レースを担当。イタリア、フランス、スペインの三カ国の言葉を自在に操り、現地メディアの微妙なニュアンスまで読み解く。特派員時代に培った人脈と、独自の視点を組み合わせることで、選手たちの表情や声のトーンから次の展開を予見することも。15年以上の取材経験から紡ぎ出される記事は、データと感性の絶妙な調和が特徴。アンドラ公国に別荘を持つという噂は真偽不明だが、ピレネー山脈の天気変化を誰よりも早く感じ取る不思議な能力の持ち主。