ティベリ、ティレーノ～アドリアティコで成長：「ジロではもっと強くなれる」

ティレーノ～アドリアティコ2025 第6ステージを終えて：アントニオ・ティベーリの成長とジロへの期待

日本のサイクルロードレースファンの皆さん、チャオ！松田 翔太です。プロチームのメカニックとして、日々機材と選手たちの息遣いを感じています。今回は、ティレーノ～アドリアティコ2025の第6ステージ、カルトチェートからフロンティニャーノまでの163kmを終えて、バーレーン・ヴィクトリアスのアントニオ・ティベーリ選手の活躍にフォーカスしてお届けします。

ティベーリ、総合2位へ躍進！

23歳という若さで、ラツィオ州出身のティベーリ選手。今回のティレーノ～アドリアティコでは、総合2位という素晴らしい成績を収めています。首位のフアン・アユソ選手とは37秒差。昨年は総合27位だったことを考えると、まさに飛躍的な成長を遂げていると言えるでしょう。「コルサ・デイ・ドゥエ・マリ（二つの海のレース）」と呼ばれるこのレースで、これほどの活躍を見せるとは、正直、驚きです。

第6ステージ、苦しみながらも実力を発揮

第6ステージは、山岳ステージ。フロンティニャーノの厳しい上りゴールで、ティベーリ選手はフアン・アユソ選手に20秒差で5位に入りました。「タパ（ステージ）は本当に厳しかったけれど、幸運にも調子は良かった」とティベーリ選手は語っています。特に2024年同時期と比較して、調子の良さを実感しているようです。彼はスプリンタータイプではありませんが、持久力に優れ、終盤に力を発揮できる選手。今回のステージでも、その強みが活きたと言えるでしょう。

ジロ・デ・イタリアへの期待

ティベーリ選手は、今回のティレーノ～アドリアティコでの経験を活かし、ジロ・デ・イタリアに向けて更なる成長を目指しています。「寒さや雨で苦しんだ時もあったけれど、乗り越えることができた。ジロ・デ・イタリアに向けて、改善できる点もあるので、楽観的に考えている」とコメント。彼は、ジロに向けて更なる高みを目指す意欲を見せています。

機材の視点から見るティベーリの成長

メカニック目線で彼の成長を見ると、機材との一体感が増しているように感じます。バーレーン・ヴィクトリアスが使用するバイクは、剛性と快適性のバランスが取れたマシン。ティベーリ選手のペダリングスキルと相まって、上りでの安定感を生み出しているのでしょう。微細な振動を吸収し、パワーを効率的に推進力に変える。そんな機材の力を、彼は最大限に引き出しているのではないでしょうか。

今後の展開に期待！

ティレーノ～アドリアティコは、サン・ベネデットでの最終ステージを残すのみ。ティベーリ選手が、この勢いを維持し、ジロ・デ・イタリアでどのような走りを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。日本のファンも、彼の今後の活躍に注目しましょう！