第20ステージ：コース、標高プロフィール、タイムスケジュール

ジロ・デ・イタリア2025、最終山岳決戦！ 第20ステージ ヴェッレス〜セストリエーレ、フィネストレが全てを分ける！

2025年5月31日（土）、ジロ・デ・イタリアは総合優勝をかけた最終決戦の舞台を迎えます。第20ステージは、ヴェッレスからセストリエーレまでの山岳コース。特に注目すべきは、この日の「コッレ・デッレ・フィネストレ」の存在です。この峠が、総合争いをひっくり返す最後のチャンスであり、多くの選手にとっては悪夢、しかし一部の者にとっては栄光への架け橋となるでしょう。私自身、今からその展開に胸が高鳴るのを抑えられません！

平穏からの急転直下：カナヴェーゼへの序章

ステージ序盤は、ヴェッレスからカナヴェーゼ地方へと、比較的穏やかな平坦区間から始まります。しかし、この平穏は長くは続きません。カメレオンのように姿を変えるジロのコースは、選手たちを容赦なく山岳へと誘い込みます。平坦路で体力を温存しつつも、集団内では水面下で激しい位置取り争いが繰り広げられることでしょう。そして、最初の大きな山場となるのが「コッレ・デル・リス」。ここからが、真の山岳ステージの始まりを告げるのです。選手たちはこのリスで、すでに脚に疲労を感じ始めるはずです。

魔の峠、コッレ・デッレ・フィネストレの真実

この第20ステージのハイライトであり、総合争いの「ジャッジ・オブ・ピース（審判の峠）」となるのが、コッレ・デッレ・フィネストレです。全長18.5km、平均勾配9.2%という数字だけでもその厳しさが伝わってきますが、特筆すべきは、そのうち8kmが未舗装のグラベル区間であるということ！ そう、「そうだったのか！」と驚かれる方もいるかもしれませんね。しかも、頂上までの45のヘアピンカーブのうち、実に29ものカーブが最初の4kmに集中しているのです。これはもう、登坂というよりは「格闘」に近い感覚ではないでしょうか。

コースはメアーナ・ディ・スーザで最大14%という、まるで壁のような急勾配を選手たちに突きつけます。ここでは、どんなに力のあるクライマーでも、一瞬の気の緩みが命取りになるでしょう。フィネストレは、ただ登るだけでなく、未舗装路でのバイクコントロール、そして精神力までも試される、まさに「無慈悲」な峠なのです。過去のジロでも、このフィネストレが多くのドラマを生み出してきました。「へぇ～、こんなに過酷な峠だったんだ！」と、改めてその恐ろしさを感じていただけたのではないでしょうか。

最後の闘い、セストリエーレへの道のり

コッレ・デッレ・フィネストレの頂上を越えた後も、選手たちの試練は続きます。狭く、露出した下り坂をピアン・デッル・アルペまで駆け下り、そこからSS 23号線に入り、いよいよセストリエーレへの最終登坂が始まります。フィネストレのような激しい勾配ではありませんが、平均5%と緩やかな傾斜で、広く整備された路面が続くため、ここでは純粋なパワーと持久力が問われます。

最後の400mは幅6.5mの舗装路での直線スプリント。ジロ・デ・イタリアの最終山岳ステージのゴールが、こんなにも「決戦」を予感させるレイアウトになっているとは、「なるほど！」と唸らされますよね。総合上位を狙う選手たちは、ローマでのパレードランを前に、ここで最後の力を振り絞り、総合順位をひっくり返すべくアタックを仕掛けてくるでしょう。このステージは午前10時45分にスタートし、ゴールは午後4時15分頃と予想されています。約5時間半にわたる激闘の末に、一体誰が栄光のポーズを取るのか、目が離せません！

ファンと識者の期待、そして不安

この第20ステージに関しては、すでに世界中のサイクリングファンの間で大きな話題となっています。SNSでは「激しい総合バトルを期待する！」という声が多数を占める一方、「フィネストレの過酷さで、選手たちの疲労がピークに達し、スペクタクルが損なわれるのではないか」といった懸念の声も上がっています。

確かに、ジロの終盤における疲労は計り知れません。しかし、だからこそ、このステージで真の王者が決まるのです。過去のグランツールでも、最終山岳ステージで劇的な逆転劇が生まれることは珍しくありません。例えば、2018年ジロのチェルヴィニアでのクリス・フルームの独走勝利や、2020年ツール・ド・フランスのラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユでのタデイ・ポガチャルの逆転劇など、記憶に新しいところではないでしょうか。疲労困憊の体で、いかに戦略的に、そして感情的に戦えるか。それが問われるステージなのです。

ローマでのパレードランを前に、すべてが決まるこのステージ。果たして誰が栄光を掴み、誰が涙を飲むのか。私たちサイクリングファンは、固唾を飲んでその瞬間を見守りましょう！ 次のレポートもお楽しみに！