Women In Bike、バルセロナでラ・ブエルタ・フェメニーナに参加

女性サイクリングの波、ラ・ブエルタ・フェメニーナ開幕地バルセロナから世界へ

5月、スペインのバルセロナが特別な熱気に包まれました。女子ロードレース最高峰の一つ、ラ・ブエルタ・フェメニーナ by Carrefour.esの開幕です。世界のトップ選手たちが集結するこの舞台のすぐそばで、もう一つの大切なイベントが行われました。「Women In Bike」。スペイン自転車競技連盟（RFEC）が推進するこの活動は、単なるファンライドイベントに留まらず、欧州における女性サイクリングの確かな潮流を感じさせるものだったのです。

ラ・ブエルタ開幕を彩る「Women In Bike」の熱気

ラ・ブエルタ・フェメニーナ2025年大会は、バルセロナでの個人タイムトライアル（CRI）で幕を開けました。この格式あるコースを、レース本番に先立って走る機会を得た女性たちがいます。それが「Women In Bike」の参加者たちです。約150名の女性サイクリストが、ロードバイク、MTB、e-bikeなど、思い思いの自転車でバルセロナの街を駆け抜けました。これは競技ではなく、純粋にサイクリングを楽しむためのイベント。母の日とも重なるこの特別な日に、女性が自転車に乗る楽しさを分かち合う、素晴らしい企画でした。参加者たちが身につけた記念Tシャツは、街行く人々に「女性サイクリストの存在」を強くアピールしていたことでしょう。「なるほど！」と思わず膝を打つ、効果的な可視化の取り組みです。

なぜ今、女性サイクリングの推進が重要なのか

私が欧州でグランツールを中心に取材を続ける中で感じるのは、男子レースに比べて歴史は浅いものの、女性サイクリングのポテンシャルがいかに大きいか、ということです。特に近年、女子版パリ〜ルーベや女子版ツール・ド・フランスなど、伝統的な男子レースの女子版が次々と開催され、注目度が増しています。ラ・ブエルタ・フェメニーナもその一つであり、女子版グランツールとしての地位を確立しつつあります。こうした最高峰の舞台がある一方で、自転車を「競技」としてだけでなく、「趣味」や「移動手段」として楽しむ女性の裾野を広げる活動が不可欠です。「Women In Bike」は、まさにその役割を担っています。RFECやユニパブリック、そしてモビスターやRALIといった企業がこれを後押ししていることは、スペイン全体のサイクリング文化の成熟度を示すと同時に、この取り組みが単なる一過性のイベントではないことを示唆しています。文化的な背景を理解すると、「へぇ～」と唸らされますね。

ベア・ポルト氏が語るイベントの意義と共感の輪

「Women In Bike」のコーディネーター、ベア・ポルト氏は今回のイベントについて「ラ・ブエルタ・フェメニーナという比類なき舞台で、女性サイクリングを可視化する新たな機会」だと語っています。彼女の言葉には、単に多くの女性を集めるだけでなく、その存在感を社会に示すことへの強い意志が感じられました。「あらゆるレベルの女性たちの間でサイクリングの実践を促進したい」という彼女の思いは、今回のイベントのように、トッププロの舞台とファンライドを結びつけることで、より多くの共感を生むはずです。プロを目指す少女も、週末にサイクリングを楽しむ女性も、同じ「自転車を愛する者」として繋がることができる。これは、サイクリングというスポーツが持つ大きな魅力の一つではないでしょうか。「確かに！」と、読者の皆さんもきっと共感していただけるはずです。

スペインから広がる女性サイクリングの輪

スペインでは、男子チームのモビスター チームが、ダレン・ラファーティーやミケル・ランダ、エンリク・マスといった有力選手を擁し、国のサイクリングを牽引しています。しかし、同時に女性サイクリングへの投資やサポートも着実に進んでいる。今回の「Women In Bike」イベントは、その象徴とも言えるでしょう。ラ・ブエルタ・フェメニーナの成功は、トップレベルのレースだけでなく、こうした草の根の活動があってこそ、より確固たるものになる。「そうだったのか！」と、スペインサイクリングの奥深さに驚かされますね。スペインから始まったこの女性サイクリング推進の波が、欧州全体、そしてやがては世界へと広がっていくことを期待せずにはいられません。

ラ・ブエルタ・フェメニーナはこれから熱戦を繰り広げますが、その裏側で行われた「Women In Bike」の活動は、自転車が持つ多様な可能性、そして女性がサイクリングを楽しむことの素晴らしさを改めて教えてくれました。競技の行方だけでなく、こうした文化的な側面にも目を向けると、ロードレースはさらに深く、面白くなる。次も読みたい！と思っていただけるような、そんな視点をお届けできれば幸いです。