リドル・トレックが開幕TT制覇 ファン・ダイク初代リーダーに

ラ・ブエルタ・フェメニーナ開幕！バルセロナでのTTTを制したのはLidl-Trek、Ellen van Dijkがマイヨ・ロホ獲得！

スペインが誇る女子ステージレース、ラ・ブエルタ・フェメニーナがカタルーニャ州の州都バルセロナで華々しく開幕しました。初日を飾ったのは、市内を巡る8.1kmのチームタイムトライアル。この高速バトルを制したのは、昨年の雪辱に燃えるLidl-Trekでした。そして、チームの勝利に貢献したEllen van Dijkが、栄えある大会初代リーダー、マイヨ・ロホに袖を通したのです。

バルセロナの街を駆け抜ける高速TTT

バルセロナの歴史的な街並みを舞台に行われたチームタイムトライアルは、各チームの総合力と連携が試される注目のステージでした。8.1kmという短い距離ながら、テクニカルなコーナーも多く、一瞬のミスが命取りになるレイアウト。各チームが空気抵抗を極限まで減らし、息の合ったローテーションでハイスピードを維持する姿は、まさに圧巻でした。

そんな中、圧倒的な強さを見せつけたのがLidl-Trekです。9分30秒というタイムでフィニッシュラインを駆け抜け、後続チームを寄せ付けません。2位にはSD Worx-Protimeが2秒差で入り、3位にはLiv-AlUla-Jaycoが3秒差で続きました。この僅差の戦いは、大会全体のレベルの高さを物語っていますね。フィニッシュ地点となったカサ・ミラ前には多くのファンが詰めかけ、選手たちに熱い声援を送っていました。

Ellen van Dijk、雪辱のマイヨ・ロホ獲得

Lidl-Trekの勝利の立役者の一人が、ベテランのEllen van Dijkです。3度の個人タイムトライアル世界チャンピオンに輝いた実績を持つ彼女は、チームタイムトライアルでもその力を存分に発揮。力強いペースメイクでチームを牽引しました。

昨年のラ・ブエルタ・フェメニーナ開幕チームTTTでは、同じくLidl-Trekが勝利したものの、Ellen van Dijkはフィニッシュ手前でまさかの落車。チームの勝利を喜びつつも、自身はそのままリタイアという苦い経験をしています。だからこそ、今年の開幕TTTでの勝利と、自身がマイヨ・ロホを獲得したことには、特別な思いがあるはずです。「そうだったのか！」と驚く方もいるかもしれませんが、彼女にとってこの勝利はまさに「雪辱」であり、感無量だったことでしょう。今シーズンもアムステルゴールドレースで2位に入るなど好調を維持しており、38歳を迎えてもなおトップレベルで活躍する彼女の姿には、本当に「なるほど！」と唸らされます。

強豪チームの思惑と明日への展望

今回のチームタイムトライアルは、今後のステージに向けて各チームのコンディションや戦略を垣間見せる場でもありました。序盤でPicnic-PostNLが好タイムをマークし、レースの基準を作りました。その後、マビ・ガルシアを擁するLiv-AlUla-Jaycoがそれを上回るタイムを出し、スペインのファンを沸かせましたね。

そして、常に優勝候補の一角であるSD Worx-Protimeもきっちり2位。Anna van der Breggenが所属するこのチームは、個人能力の高い選手が集まっており、短いTTTでもその強さを見せつけました。Lidl-Trekには、昨年のラ・ブエルタ・フェメニーナで総合3位に入ったリーアンヌ・マルクスもおり、彼女もチームの勝利に貢献しています。今後の山岳ステージで力を発揮するであろうクライマーたちも、このTTTでタイムを稼いでおきたいという思惑があったはずです。

明日の第2ステージは、モリンス・デ・レイからサント・ボイ・デ・リョブレガートまでの平坦コース。スプリンターたちの戦いが予想されますが、序盤からタイム差がほとんどないため、集団スプリントになる可能性が高いでしょう。しかし、ラ・ブエルタ・フェメニーナはこれから厳しい山岳ステージが待ち構えています。この開幕TTTの結果が、今後の総合争いにどう影響してくるのか。「確かに！」と思わせるような展開が、きっと待っているはずです。次も読みたい！と思ってもらえるよう、引き続きラ・ブエルタ・フェメニーナの熱戦を追っていきたいと思います！