フォルトゥナートがステージ優勝、ボダンが総合リーダーに

ツール・ド・ロマンディ第2ステージ、フォルトゥナートが鮮やか勝利！新リーダーはボーダン、でもその胸中は…

皆さん、こんにちは！世界中のロードレースを追いかける松崎 愛です。今回は、スイスで開催中のツール・ド・ロマンディから、驚きと悔しさが交錯した第2ステージの模様をお届けします。フィニッシュ手前1kmでの劇的なアタック、そして新たな総合リーダー誕生の裏に隠された選手の複雑な感情に迫ります！

フィニッシュ直前の駆け引きを制したフォルトゥナート

スイスの美しい景観を駆け巡るツール・ド・ロマンディ。第2ステージは、ラ・グランド・ベローシュ周辺のアップダウンを含むコースで行われました。この日、レースを動かしたのは強力な逃げ集団です。終盤、先頭には5人の選手が残っていました。彼らは、ロレンツォ・フォルトゥナート（アスタナ・カザクスタン チーム）、アレックス・ボーダン（EFエデュケーション・イージーポスト）、レナルト・ファンイートヴェルト Eetvelt（ロット・デスティニー）、ウィリアムジュニア・ルセルフ（スーダル・クイックステップ）、そしてフアン・ロペス（リドル・トレック）です。

フィニッシュラインが見え始め、集団スプリントになるかと思われたその時！まさに「残り1km」を示すレッドフラッグをくぐる直前でした。この5人のうち、イタリアのクライマー、ロレンツォ・フォルトゥナートが鮮やかに加速したのです！他の4人が「おや？」と顔を見合わせた、ほんの一瞬の躊躇。その隙を突いて、フォルトゥナートは後続を寄せ付けず、見事な単独勝利を飾りました。いやはや、あのタイミングでのアタックは、まさに経験と鋭い洞察力の賜物ですね。集団の心理を読み切った、素晴らしい一手でした！

勝利を逃した悔しさ、それでも総合首位に立ったボーダン

フォルトゥナートに次いで2位に入ったのは、フランスの若手、アレックス・ボーダンです。彼もこの日、30km地点で単独アタックを仕掛け、レースを活性化させた立役者の一人。その後、一度は吸収されるものの、再び先頭の逃げ集団に加わり、勝利争いに絡みました。

しかし、フィニッシュ直前のフォルトゥナートのアタックには反応しきれず、2位に終わったボーダンの表情には、悔しさが滲んでいました。彼はレース後、現地のメディアに対し、こう語っています。「今は、総合リーダーのジャージ（マヨ・ジョーヌ）なんてどうでもいいんです。レースに敬意を欠くわけではありませんが、本当に勝ちたかった。ワールドツアー初勝利を逃してしまって、失望しています」。

確かに、ワールドツアーでのステージ優勝は選手にとって大きな目標です。総合リーダーのジャージ獲得も素晴らしいことですが、目前に迫った勝利を逃した悔しさは、計り知れないものがあるでしょう。彼のコメントからは、勝利への強い渇望がひしひしと伝わってきますね。「なるほど！」、表面的な結果だけでなく、選手のリアルな感情に触れると、レースの見方も変わってきます。

総合有力選手の動向と今後の展望

逃げ集団はメイン集団に対し、フィニッシュで56秒のリードを保ちました。この結果、逃げ集団に入っていた5人が総合上位を占めることになりました。17秒差の中に5人がひしめき合う状況です。

一方で、総合優勝候補とされる選手たちの動きはどうだったのでしょうか。この日、レムコ・エヴェネプール（スーダル・クイックステップ）は、チームメイトのロングライドからのアタックに続き、自身も仕掛けましたが、決定的な差はつきませんでした。ジェイ・ヴァイン（UAEチームエミレーツ・XRG）やフアン・ロペスも一時アタックを試みましたが、集団は崩れませんでした。

最終的に、エヴェネプールは新リーダーのアレックス・ボーダンから52秒遅れの総合6位につけています。昨年の覇者、カルロス・ロドリゲス（イネオス・グレナディアーズ）も1分3秒遅れと、まだ射程圏内です。

ツール・ド・ロマンディは、短い距離ながらも厳しい山岳ステージが待ち受けています。特に、クイーンステージでは総合争いが本格化するでしょう。「確かに！」、まだ第2ステージが終わったばかり。この56秒差が今後どう影響するのか、はたまた強力なクライマーたちが一気にタイムを縮めるのか、目が離せません。

アレックス・ボーダンがこのままリーダーを守り切れるのか、それともエヴェネプールやロドリゲス、あるいは他の有力選手が巻き返すのか。そして、今日の勝利で勢いづいたロレンツォ・フォルトゥナートが再び何か仕掛けてくる可能性も十分にあります。

次のステージも、どんな展開が待っているのか、今からワクワクしますね！引き続き、ツール・ド・ロマンディの熱戦を追いかけて、皆さんにお届けしていきます。どうぞお楽しみに！