ホアキン・ロドリゲス「スペインでは総合優勝しないと無価値」

「グランツールで勝てなければ意味がない」？　ホアキン・ロドリゲスが語るスペイン cycling 界の現状

スペインの往年の名選手、ホアキン・ロドリゲス、通称「Purito」が、旧友ルイス・アンヘル・マテが主催するマルベヤ Cycling Weekendに参加。そこで彼は、スペインの cycling 界が抱える特有のプレッシャー、そして若手選手たちへの期待について、熱い思いを語ってくれました。

フアン・アユソはスペイン cycling 界の救世主となるか？

「そう願うよ。彼はティレーノ～アドリアティコで素晴らしい走りを見せた。イタリアのレースとの相性が良いようだね。グランツールでの経験も積んでいるし、ジロ・デ・イタリアは彼のような若手にとって最高の舞台となるだろう。すでにジロ・デ・イタリア U23で優勝しているし、本家ジロでも勝ってくれることを願っているよ。」

ホアキンは、フアン・アユソがグランツールを制覇するポテンシャルを秘めていると見ています。しかし、UAE Team Emiratesというスター選手揃いのチームの中で、どのように自身の役割を見出していくのか？　その点に注目しているようです。

UAE Team Emiratesの複雑な事情

「UAE Team Emiratesのようなビッグチームでは、リーダーを何人も抱えるのは難しい。選手たちも、自分が強いと感じながらも、他の選手のために働かなければならない状況を受け入れなければならない。UAE Team Emiratesが、3つのグランツール全てにリーダーを送り込むために、どうマネジメントしていくのか、興味深いね。タデイ・ポガチャルがいるレースでは、彼がエースとなるだろう。しかし、他にもトップ5に入る選手が2人もいるのだから、簡単なことではないだろうね。」

ホアキン自身はツール・ド・フランスを勝てると考えたことはあったのか？

「一度もなかったよ。ジロ・デ・イタリアには、表彰台を狙って出場した。ジロは、私が勝てる可能性のある初めてのグランツールだった。しかし、本当に勝てるとは思っていなかったんだ。ステージ優勝と表彰台が目標だった。でも、レースが進むにつれて、勝てるかもしれないと感じ始めたんだ。自信過剰だったかもしれないね。ヘシェダルにタイムを許してしまったのは、我々のミスだった。」

ホアキンは、自信を持つことの重要性、そして油断することの危険性を、自身の経験から語ってくれました。

スペイン cycling 界へのメッセージ

「スペインのファンは、結果を求めすぎる傾向がある。グランツールで勝てなければ、意味がないかのように言うんだ。しかし、ペリョ・ビルバオやミケル・ランダのような選手たちは、グランツールでステージ優勝を飾り、表彰台争いを繰り広げている。それは決して簡単なことではない。彼らの努力を、もっと評価すべきだ。」

ホアキンは、スペイン cycling 界が抱えるプレッシャー、そして結果至上主義に対する警鐘を鳴らしました。

これからの cycling 界を担う若手たちへ

「ロジェ・アドリアは、プリモシュ・ログリッチの近くで走ることで、大きく成長できるだろう。ログリッチが、彼を勝利に不可欠な存在だと認めていることからも、それは明らかだ。彼はクラシックレースで勝利し、世界選手権でも良い走りを見せた。スピードもあり、状況判断能力も高い。彼には、大きな可能性がある。」

ホアキンは、若手選手たちへのエールを送り、記事を締めくくりました。彼の言葉は、日本の cycling ファンにもきっと響くはずです。