ドーフィネ：本日のコース概要

アルプスが牙を剥く！ドーフィネ第6ステージの全貌

第6ステージはヴァルセルオーヌからコンブルーまでの126km。距離こそ短めですが、その中身はまさに高山ステージの凝縮版です。5つの厳しい登坂が選手たちを待ち受け、特に注目すべきは終盤に控える二つの難所。まずは「コート・デュ・モン・サクソネ」、5.4kmで平均勾配8.7%という、まさに激坂と呼ぶにふさわしい上り。そして、フィニッシュ地点コンブルーへと続く最後の登坂、「コート・ド・ラ・クライ」は2.7kmで平均勾配8.2%と、短いながらも脚を削る斜度です。

このステージは、今大会初の本格的な山頂フィニッシュとなります。「なるほど！」と思った方もいるのではないでしょうか。これまでの平坦や丘陵ステージとは一線を画し、純粋なクライマーや総合系の真の力が試されるレイアウト。ここでタイム差がつき、総合順位が大きく変動する可能性を秘めているのです。まさにツール・ド・フランスの山岳ステージを彷彿とさせる、見応えのある一日になることでしょう。

レムコ・エヴェネプール、初のマイヨ・ジョーヌ死守なるか？

ここまでマイヨ・ジョーヌ（総合リーダージャージ）を着用しているのは、スーダル・クイックステップのレムコ・エヴェネプールです。彼は今大会で初めて、この栄光の黄色いジャージを複数ステージにわたって保持しています。これは彼にとって、ツール・ド・フランスへ向けた重要な試金石となるドーフィネで、大きな自信となるでしょう。

しかし、今日の山岳ステージは彼にとって「確かに！」と唸らせるような、真のテストとなるはずです。アルプスの本格的な上りで、ライバルたちがどのようなアタックを仕掛けてくるのか。彼のクライミング能力、そしてチームのサポート体制がどこまで機能するのかが問われます。総合優勝を狙う他の強豪選手たち、例えばタデイ・ポガチャルや、もし出場していればマティュー・ファンデルプールのようなオールラウンダーたちも、このステージで存在感を示すべく虎視眈々とチャンスを狙っているはずです。レムコがこの「魔の山」を乗り越え、マイヨ・ジョーヌを守り切れるか、その走りに目が離せません。

波乱含みのレース展開：落車と伏兵の台頭

前日のステージでは、イネオス・グレナディアーズのフィンレー・スチュワートが、リドル・トレックのジョナタン・ミランのステージ連勝を阻む見事な勝利を飾りました。「へぇ～」と思われた方もいるかもしれませんね。スプリント勝負での駆け引きは、まさに手に汗握る展開でした。

一方で、チーム ヴィスマ・リースアバイクのイラン・ヴェルヴァーケが落車によりリタイアするという痛ましい出来事もありました。グランツール担当として多くのレースを見てきましたが、こうした不測の事態は常にレースに影を落とします。「そうだったのか！」と驚きとともに、彼の早期回復を願うばかりです。落車は集団の緊張感を高め、次のステージでの動きにも影響を与えることがあります。今日の山岳ステージでも、僅かなミスが命取りになる可能性があり、選手たちの集中力が試されることになります。

日本からの観戦ガイド：ドーフィネ第6ステージを楽しむには

さて、日本のサイクリングファンの皆さんにとって、このクリテリウム・デュ・ドーフィネ第6ステージをどう楽しむか、気になるところでしょう。欧州ではEurosport 1やストリーミングプラットフォームのMAX、そしてスペインのTeledeporte（RTVE Play）でライブ中継されます。日本時間では、レース開始が本日20時50分頃、フィニッシュは24時20分頃と、夜遅くからの観戦となりますが、その価値は十分にあります。

特に、後半の山岳区間は白熱した展開が予想されますので、深夜のコーヒーを片手に、選手たちの激闘をライブで追いかけるのも一興です。SNSではリアルタイムで世界中のファンが議論を交わしていますので、ハッシュタグをチェックしながら、その興奮を共有するのもおすすめです。

ツール・ド・フランスへ向けた最終調整、そして真の戦いへ

クリテリウム・デュ・ドーフィネは、単なる一週間レースではありません。ツール・ド・フランスへ向けた最終調整、そして選手たちの現在のコンディションとチーム内の力学を測る、重要なバロメーターです。今日のステージで、レムコ・エヴェネプールが総合リーダーの座を守り抜くのか、それとも新たな総合勢が台頭してくるのか。その結果は、来たるツール・ド・フランスでの勢力図を占う上で、非常に大きな意味を持つでしょう。

この週末にかけて、ドーフィネの山岳ステージはさらに厳しさを増します。「次も読みたい！」そう思っていただけるような、深い考察と現地の空気感をこれからもお伝えしていきますので、どうぞご期待ください。