フレッシュ・ワロンヌ2025展望：ミュール・ド・ウィの激坂でナイ、エヴネプール、ポガチャルが激突

日本のサイクルロードレースファンの皆さん、こんにちは！ジャーナリストの松崎 愛です。

今日も地球上のどこかで、熱いペダルが回されていますね！私の情報網は、グランツールから地域レースまで、まさに24時間365日フル稼働。世界中のレース展開をリアルタイムで追いながら、皆さんに「なるほど！」「へぇ～」「確かに！」と思っていただけるような、人間味あふれる記事をお届けします。

さて、いよいよアルデンヌ・クラシックのハイライトの一つ、ワロンの矢（フレーシュ・ワロンヌ）が迫ってきました！特に注目は、あの悪名高き「ユイの壁」。わずか1.3kmで平均勾配9.7%、最大20%にも達する激坂を、世界最高峰のクライマーたちが駆け上がる姿は、何度見てもゾクゾクします。今年はどんなドラマが生まれるのでしょうか？

ユイの壁、わずか3分間の苛酷なドラマ

ワロンの矢といえば、やはりフィニッシュ地点のユイの壁（Muur van Hoei）に尽きます。レースのほとんどがこの最後の激坂のためにあると言っても過言ではありません。選手たちは約200kmを走り抜いてきた脚に鞭打ち、このコンクリートの壁に挑む。勝利を決めるのは、ほんの3分前後、いや、それ以下の時間での純粋なパンチ力と限界を超えた精神力です。

今年のコースは、昨年からいくつかの変更点がありますね。スタート地点がシャルルロワからシネに移り、総距離はわずかに伸びて約205km。そして重要なのは、最終周回にコート・ド・シェラーヴ（1.3km、7.6%）が復活したことです。昨年は極寒の影響もあり、この上りが最終盤から外されていましたが、今年は本来の苛酷なフィナーレが戻ってきました。コート・デレフ、コート・ド・シェラーヴ、そしてユイの壁という3連発。シェラーヴの頂上からフィニッシュまではわずか6kmほどですが、ここから単独で逃げ切るのは至難の業。ユイの壁手前の広い直線路は、追走集団に有利に働きます。結局、勝負の分かれ目は、やはりユイの壁の最も勾配がきつい区間、残り800mから200m地点でのパワー勝負となるでしょう。

混沌のアムステル後、主役たちの現在地

さて、今年のワロンの矢は例年以上に役者が揃いました。特に注目は、やはりタデイ・ポガチャルでしょう。彼が出場するレースは、常に彼が優勝候補筆頭です。今シーズンも出場したワンデーレースは全て表彰台、うち2勝。圧倒的な強さを見せつけています。

しかし、先日のアムステル・ゴールド・レースでは、彼にしては珍しく独走がゴール前で捕まり、2位に終わりました。「人間だったのか！」と思わず膝を打ったファンも多かったのではないでしょうか。あのレース後、彼がワロンの矢をスキップしてリエージュ〜バストーニュ〜リエージュに備える可能性も囁かれました。でも、彼のチームは出場を明言。アムステルでの「敗北」が、逆に彼に火をつけたのかもしれませんね。ユイの壁でのパンチ力は誰もが認めるところですが、アムステルでの消耗がどう影響するのか、非常に興味深い点です。

そのアムステルでポガチャルを捕らえ、見事な復活を遂げたのが、レムコ・エヴェネプールとマティアス・スケルモースです！トレーニング中の落車で長期離脱を強いられたエヴェネプールが、ブラバンツ・パイルで優勝し、アムステルで3位。その復調ぶりには「嘘だろ！？」と驚愕しました。ユイの壁は彼のタイプに完璧に合うわけではないかもしれませんが、あの猛烈な追走を見る限り、爆発力は健在。定石通りのユイの壁スプリントに持ち込むか、それとも彼らしく早めに仕掛けるか。彼の戦術にも注目です。

そして、アムステルでポガチャル、エヴェネプールを打ち破り優勝したのが、マティアス・スケルモースです！彼は2023年のワロンの矢でポガチャルに次ぐ2位に入っており、ユイの壁への適性は折り紙付き。昨年の極寒の中でリタイアを喫した雪辱を果たしたいという気持ちも強いはず。アムステルでの勝利で勢いに乗る彼が、再びユイの壁で輝く姿を見せてくれるかもしれません。

新世代の台頭か、古豪の意地か？注目選手たち

今年のワロンの矢には、他にも注目の選手がたくさんいます。特にベルギーの若手、ティボー・ネイスは、本人もこのレースを最大の目標に掲げています。グラン・プレミオ・ミゲル・インデュラインでの優勝など、今シーズンは順調な仕上がりを見せており、アムステルでも存在感を示しました。ユイの壁のような短い激坂は彼のパンチャーとしての特性にぴったり。新世代の旗手として、大物たちを脅かす存在になる可能性は大いにあります。「プォォォフ！」と一気に駆け上がる彼のスプリント、楽しみですね！

イギリスのTom Pidcockも有力候補の一人です。今シーズン序盤は絶好調でしたが、直近のブラバンツ・パイルやアムステルでは少し精彩を欠いたように見えました。しかし、ワロンの矢ではデビュー年に6位に入るなど、ポテンシャルは十分。ここでの巻き返しに期待したいところです。

フランス勢にも注目株がいます。Groupama-FDJの若手コンビ、ロマン・グレゴワールとギヨーム・マルタンです。グレゴワールは昨年のワロンの矢で7位、アムステルでも7位と安定した強さを見せています。そして、マルタンは直近のフランス国内レースで立て続けに優勝し、絶好調！ユイの壁でのトップ10入りは十分可能でしょう。

そして、ワロンの矢といえばこの男を忘れてはいけません。3度の覇者、ジュリアン・アラフィリップです！アムステルではグルパーベルフで果敢なアタックを見せましたが、最終盤は失速。かつての圧倒的な強さはありませんが、ユイの壁での経験と勝負勘は随一。復活の兆しを見せた彼が、地元ファンの前で意地を見せるか、これも見どころです。

昨年の表彰台組にも注目です。2位のケヴィン・ヴォークラン、3位のマキシム・ファンヒルス Gils。特にファンヒルスはアムステルで落車リタイアしており、ワロンの矢に間に合うか心配ですが、回復していれば再び表彰台を狙える力はあります。コメント欄でもファンヒルスやヴォークランへの言及がありましたね。

その他にも、レニー・マルティネス、ディラン・トゥーンス（元覇者！）、マルク・ヒルシ（元覇者！）といったパンチャーたちが虎視眈々と勝利を狙っています。サンティアゴ・ブイトラゴやティシュ・ベノート、ベン・トゥレットなど、強豪チームの選手たちも侮れません。誰が抜け出すか、まさに群雄割拠の戦いになりそうです。

天候とSNSのざわめき、そしてファンたちの声

今年のワロンの矢は、どうやら少し雨模様になるようです。ただし、昨年のように気温が極端に低いわけではないようで、16度程度の予報。昨年ほどの地獄絵図にはならないと思いますが、雨が降れば路面も滑りやすくなり、レース展開に影響を与える可能性はあります。

SNSでは、ワロンの矢を巡って様々な意見が飛び交っていますね。 「レムコにはユイの壁はきつすぎるのでは？早めの仕掛けが必要だ」 「ティボー・ネイスに期待！あの小さな身体でユイの壁をどう攻めるか見たい！」 「ポガチャルはアムステルの疲れがあるだろう。スキップすべきだったのでは？」 「いや、ポガチャルはチームが出場を認めた。あの悔しさをここで晴らすはずだ！」 「マウリ・ファンセヴェナントはアムステルでエヴェネプールのために素晴らしいアシストをした！報われてほしい」 「ヴィンゲゴーはまだリハビリ中？いつ復帰するんだ？」

皆さんの声を聞いていると、いかにこのレースが注目されているか、そして選手たちへの熱い思いが伝わってきます。特にティボー・ネイスへの期待は大きいようですね。新世代の台頭を願う声が多いように感じます。

レースは水曜日、日本時間では夕方から夜にかけてフィニッシュの予想です。仕事や学校から帰って、テレビやストリームにかじりつくファンも多いのではないでしょうか。わずか数分の激闘のために、世界中のサイクリストがこのベルギーの小さな街、ユイに集結する。そのドラマを、私も皆さんと一緒に固唾を呑んで見守りたいと思います！

さあ、ワロンの矢2025、一体誰がユイの壁の頂上で栄光を掴むのか？！楽しみで仕方ありませんね！そして、その数日後には、アルデンヌ最後のモニュメント、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュが待っています。こちらの展望も、また改めてお伝えしますね！

それでは、また次回の記事でお会いしましょう！