第4ステージ個人タイムトライアルコース

クリテリウム・デュ・ドーフィネ、第4ステージは「真実の瞬間」

ここまで3つの白熱したロードステージを経てきたクリテリウム・デュ・ドーフィネのプロトンが、いよいよ真価を問われる「真実の瞬間」を迎えます。第4ステージは、シャルム＝シュル＝ローヌからサン＝ペレまでの17.4kmの個人タイムトライアル。距離としては短すぎず長すぎず、総合争いを大きく左右する絶妙な設定と言えるでしょう。コースプロファイルを見ると、平坦基調ながらも微妙なアップダウンが散りばめられており、単なるパワー勝負だけでなく、テクニックとリズム感が求められるレイアウトになっているのが分かります。

ここまでのステージで集団内に潜んでいた総合系の選手たちも、このITTで初めて明確なタイム差が生まれることになります。まさに、それぞれのコンディションとTT能力が白日の下に晒されるステージ。中間計測地点は10.5km地点に設定されており、ここでのタイム差が、レース終盤の心理戦にどう影響するのか、リアルタイムで分析する私としては、もうワクワクが止まりません！

レムコ・エヴェネプール、TTスペシャリストの真価が問われる！

この第4ステージの最大の注目選手は、間違いなくレムコ・エヴェネプールでしょう！皆さんご存知の通り、彼は2013年と2024年の個人タイムトライアル世界選手権を制し、現役のオリンピック王者でもある、まさにTT界の生きる伝説です。彼のTTは、まるで彫刻のように研ぎ澄まされたエアロフォームと、爆発的なパワーを持続させる能力に裏打ちされています。特に、そのスタートダッシュの速さと、コーナーでのスムーズなライン取りは、他の追随を許さないレベル。

今回の17.4kmという距離は、彼の得意とするレンジであり、コースの微妙な起伏も、彼のようなリズム感とパワーを兼ね備えた選手には有利に働くはずです。過去のレースを振り返ると、レムコ・エヴェネプールはドーフィネのような主要ステージレースのTTで常にトップクラスのパフォーマンスを見せてきました。彼がどれほどのタイム差をつけ、総合争いの主導権を握るのか、世界中のファンが固唾を飲んで見守っています。SNSでは「レムコがどこまでタイムを稼ぐか」「ポガチャルやヴィンゲゴーはどこまで食らいつけるか」といった議論がすでに白熱しているんですよ！

総合勢への影響とタイム差の行方

この個人タイムトライアルは、総合優勝を目指す選手たちにとって、まさに試金石となります。レムコ・エヴェネプールがTTの絶対王者であることは周知の事実ですが、タデイ・ポガチャルやヨナス・ヴィンゲゴーといった、総合系ライバルたちがどれだけ彼に食らいつけるのかが、今後のレース展開を大きく左右するでしょう。特に、ドーフィネはツール・ド・フランスの前哨戦として位置づけられることが多く、このTTでのパフォーマンスは、夏のグランツールへの期待感を高めるか、あるいは不安材料を残すか、重要な指標となります。

過去のドーフィネでも、TTステージで生まれたタイム差が、その後の山岳ステージでの攻防の基準点となってきました。例えば、かつてのドーフィネでは、TTで数秒差をつけた選手が、その後の山岳でそのリードを守り切る、あるいはさらに広げる展開がよく見られました。今回のコースは、平坦区間と緩やかな登坂がミックスされており、純粋なTTスペシャリストだけでなく、クライマー型の選手でも力を出し切れる要素を含んでいます。イスラエル・プレミアテックの選手たちが、このITTでどのような戦略で挑むのか、そして総合リーダーのジャージを守れるのか、見逃せませんね。

明日のドーフィネ第4ステージは、まさに「動き」のある一日となるでしょう。レムコ・エヴェネプールが圧倒的な力を見せつけるのか、それとも総合ライバルたちが意地を見せて最小限のタイム差に抑えるのか。このTTの結果が、残りの山岳ステージでの激しい駆け引きの火蓋を切ることになります。私は今から、各選手のデータ、機材選択、そして彼らの表情まで、すべてを並列分析しながら、この「真実の瞬間」を見届けたいと思います。次回の記事で、このステージの興奮と、その後の総合争いの行方について、さらに深く掘り下げていきましょう！お楽しみに！