サラの名前を胸に！ストラーデ・ビアンケを走る

サラ・ピフェルへの想いを胸に：ストラーデ・ビアンケを走るチーム メンデルスペック

日本の皆さん、こんにちは！松崎 愛です。今回は、悲しい出来事を乗り越え、力強くレースに挑むイタリアのチーム、メンデルスペックの物語をお届けします。3月8日に行われたストラーデ・ビアンケで、彼女たちは特別なジャージを身にまとい、亡くなったチームメイト、サラ・ピフェルへの想いを胸に走りました。

突然の悲劇

今年1月24日、サラ・ピフェル選手はトレーニング中に交通事故に遭い、19歳という若さで亡くなりました。将来を嘱望された彼女の突然の死は、イタリアの自転車界に大きな衝撃を与えました。サラは、フランチェスコ・モーゼルやジルベルト・シモーニと同じ、トレント自治県のパルー・ディ・ジョーヴォ出身。2024年にはGPコッリドニアで優勝し、デカトロン・AG2Rラモンディアール チームのジュニアチームの一員としてグラスゴーでのレースにも出場していました。

サラと共に走る

ストラーデ・ビアンケは、チーム メンデルスペックにとって2025年シーズン最初のレース。監督のレナート・エレナ・ピッローネ（エレナ・ピッローネの父。エレナは2017年の世界ジュニア選手権ロードレースおよびタイムトライアルのチャンピオン）は、ミケーラ・デ・グランディス、サラ・ペッレグリーニ、プリスカ・サヴィ、アジア・スガラヴァート、ジョルジア・タリアヴィーニ、ジュリア・ヴァロットと共にレースに臨みました。チームには、長年RCS Sportに勤務し、現在はチームの渉外担当であるアントネッロ・デッラ・コルテも同行しています。

サラを忘れないために、チームは特別なジャージを製作しました。ジャージの胸には、サラの名前が刻まれたハートマークがデザインされています。「サラはいつも私たちと共にいる」という強い想いが込められています。

ストラーデ・ビアンケ、そして未来へ

ストラーデ・ビアンケは、イタリアの美しいトスカーナ地方で開催される、未舗装路（ストラーデ・ビアンケ）を含むコースが特徴的なレースです。選手たちは、サラへの想いを胸に、この過酷なレースに挑みました。結果はどうあれ、彼女たちの勇気と友情は、多くの人々の心を打ちました。

サラの死は、私たちに自転車に乗る際の安全意識を高めることの重要性を改めて教えてくれました。そして、チーム メンデルスペックの選手たちの姿は、困難な状況でも前を向いて進むことの大切さを教えてくれます。彼女たちの今後の活躍を、心から応援したいと思います。

いつか、サラの故郷であるトレント自治県を訪れ、彼女が愛した風景をこの目で見てみたい。そして、チーム メンデルスペックの選手たちに、直接エールを送りたい。そんな夢を抱きながら、今日も世界のレース情報を追いかけます。