ジロ・デ・イタリア2025：オランダ人選手の出場情報

2025年ジロ・デ・イタリア、オランダ勢は台風の目となるか？ 注目の出場予定選手リスト

いよいよ2025年のジロ・デ・イタリア開幕が近づいてきましたね。今年のコースはアルバニアをスタートし、イタリア半島を北上するルート。例年にも増してドラマチックな展開が予想されますが、私が注目しているのは、オランダ勢の動向です。彼らの出場予定リストが明らかになってきましたが、これがまた、なかなか興味深い面々が揃っているんですよ。

総合エースはテイメン・アレンスマン、ベテラン勢の意地にも注目

今回のオランダ勢の筆頭と言えば、やはりテイメン・アレンスマン（イネオス・グレナディアーズ）でしょう。彼は将来のグランツールレーサーとして期待されており、このジロで総合上位、いや、表彰台争いに絡んでくるポテンシャルは十分にあります。イネオス・グレナディアーズが彼をどのようにサポートし、どのような戦略で臨むのか、チーム内の力学も含めて非常に気になるところです。

そして、ベテラン勢の存在も忘れてはなりません。特にバウケ・モレマ（チーム ジェイコ・アルウラー）とワウト・プールス（XDS・アスタナ チーム）は、今回のジロで区間優勝を飾れば、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャに続くグランツール全制覇、いわゆる「トリロジー」を達成することになります。プールスは先日、ツール・オブ・ターキーで総合優勝を飾っており、好調を維持している様子。彼らが虎視眈々と区間優勝を狙う姿には、胸を打たれるものがあります。「確かに！」、長年のキャリアで培った勝負勘は侮れません。

Team Visma | Lease a Bikeからも、ウィルコ・ケルデルマン、ステフェン・クライスヴァイクといった経験豊富なクライマーが名を連ねています。特にクライスヴァイクについては、2016年のジロ・デ・イタリアでマリア・ローザを着て圧倒的な強さを見せながら、惜しくも落車で総合優勝を逃したという苦い過去があります。「そうだったのか！」と驚く日本のファンの方もいるかもしれませんね。あれから時を経て、再びジロのスタートラインに立つ彼が、どんな走りを見せてくれるのか、かつての輝きを取り戻せるのか、注目せずにはいられません。彼らがチームのエースをどう支えるのか、あるいは自身にチャンスは巡ってくるのか、チーム内の役割分担も重要なポイントです。

スプリント戦線にも強力な布陣

ジロと言えば、激しいスプリント争いも見どころの一つです。オランダ勢はここにも強力なカードを持っています。Team Visma | Lease a Bikeのオラフ・コーイと、チーム ピクニック・ポストNLのカスペル・ファンウーデン Udenです。コーイは既にトップレベルのスプリンターとしての地位を確立しつつあり、グランツールでの区間優勝は時間の問題と言われています。ファンウーデン Udenも若手の注目株。彼らが世界のトップスプリンターたちとどのようなバトルを繰り広げるのか、今からワクワクしますね。それぞれのチームがどれだけ強力なスプリントトレインを組めるかも、勝敗を分ける鍵となるでしょう。

その他の注目オランダ人選手たち

リストには他にも個性豊かなオランダ人選手たちが並んでいます。アンテルマルシェ・ワンティのタコ・ファンデルホールン der Hoornは、逃げでの区間優勝実績を持つアタッカー。「なるほど！」、彼が序盤から積極的に動く展開は十分に考えられます。リドル・トレックのダーン・ホーレはタイムトライアルが得意。チーム ピクニック・ポストNLからはハイス・レイムライゼ、ブラム・ウェルテン、Team Visma | Lease a Bikeからはバルト・レメン、ディラン・ファンバーレ Baarle、チューダー・プロサイクリングチームからはリック・プルイマース、マイケル・ゼイラートといった面々が揃いました。彼らが各チームでどのような役割を担い、レースを動かしていくのか。単純なアシストだけでなく、自身にチャンスが巡ってきたときにどう活かすのか、一人ひとりの走りに「へぇ～」と唸らされる瞬間があるかもしれません。

まだ大会直前ということもあり、このリストは最終確定ではないとされています。コメント欄にも、まだリストにない選手がいるのでは？といった声が見られました。しかし、現時点でこれだけのタレントがジロに集結するというのは、オランダのロードレース界の層の厚さを示していると言えるでしょう。

山田健一の視点：今年のジロ・オランダ勢は一味違う？

私がイタリアやフランスのメディアの論調を見聞きする限り、今年のジロは例年以上にオランダ勢への注目度が高いように感じます。総合を狙えるアレンスマン、区間優勝を狙えるベテランとスプリンター、そして強力なアシスト陣。バランスの取れた布陣は、様々なステージで勝利を掴む可能性を秘めています。

特に、Team Visma | Lease a Bikeは、近年グランツールで圧倒的な強さを見せていますが、エース格の選手が不在となれば、他の選手たちにチャンスが巡ってくる可能性も高まります。ケルデルマンやクライスヴァイクといったベテランが、かつての輝きを見せる展開も十分にあり得ます。

また、バウケ・モレマやワウト・プールスといったベテランが、キャリアの集大成としてグランツールでの「トリロジー」に挑む姿は、多くのファンの共感を呼ぶはずです。彼らの走りが、若手選手たちにどのような影響を与えるのかも興味深い点です。

今回のジロでは、女性版ブエルタ・ア・エスパーニャやツール・ド・ロマンディ、ツール・オブ・ターキーといった他のレースも同時期に行われていますが、やはりグランツールは格別です。3週間の長丁場で、選手たちのコンディション、チームの戦略、そして運が複雑に絡み合います。

さあ、皆さんは今年のジロで、どのオランダ人選手に最も期待しますか？ 開幕まであとわずか。ピンク色の熱狂が始まるのが待ちきれませんね。