ワトソンがワールドツアー初勝利 エヴェネプールは8位
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皆さん、こんにちは！世界中のサイクルロードレースを追いかける松崎 愛です。
ツール・ド・ロマンディが開幕しましたね！スイスの美しいロマンディ地方で開催されるこのレースは、例年、ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスに向けての重要なステップレースとして注目されています。今年のプロローグは、短いながらもテクニカルなコースで、波乱の幕開けとなりました！
ツール・ド・ロマンディ開幕！若き才能サムエル・ワトソンが掴んだワールドツアー初勝利
スイスのサンティミエを舞台に行われた、全長3.4kmの個人タイムトライアル。これが今年のツール・ド・ロマンディのプロローグです。たった3.4km、されど3.4km！短い距離だからこそ、一瞬の集中力と爆発的なパワーが要求される、非常にスリリングなコースでした。カーブが連続するテクニカルなレイアウトは、まさにパンチャー向き。タイムトライアルバイクを使うか、それとも機敏性の高いロードバイクを選ぶか、各チームの戦術が問われるポイントでもありました。
そんなコースで、見事トップタイムを叩き出したのは、イネオス・グレナディアーズの23歳、サムエル・ワトソン選手です！タイムは4分33秒30。平均時速45.6km/hという猛烈なスピードで駆け抜けました。彼の勝利は、まさに「小さなセンセーション」と呼ぶにふさわしいでしょう。プロ転向後、これがワールドツアーでの初勝利。今シーズンはツール・ダウンアンダーでのトップ10入りや、パリ〜ニースでのステージ表彰台など、着実に力をつけてきたサムエル・ワトソン選手。クラシック向きのパンチャータイプとして知られていましたが、短いタイムトライアルでもそのポテンシャルを発揮しましたね。なるほど、彼の多様な才能がこのプロローグで開花した、というわけです。
僅差の2位には、イヴォ・オリヴェイラ選手（UAE Team Emirates）が4分33秒58で続きました。わずか0.28秒差！本当に手に汗握る戦いでした。この結果を受けて、イヴォ・オリヴェイラ選手はかなり悔しそうだった、と報じられています。そりゃそうですよね、あと一歩でしたから。3位にはMovistarのIvan Romero選手、4位にはデカトロン・AG2Rラモンディアール チーム AG2R La MondialeのStefan Bisseger選手、そして昨年プロローグ覇者のマイケル・ゼイラート選手（Tudor Pro Cycling）が5位に入りました。
総合優勝候補たちの選択とレムコ・エヴェネプールの立ち位置
今回のプロローグは、総合優勝を狙う選手たちにとって、大きなタイム差がつきにくい一方で、落車などのリスクも伴う非常に神経を使うステージでした。特にテクニカルなカーブが多いレイアウトだったため、多くの総合系ライダーは無理な攻めをせず、リスクを回避する選択をしたように見えます。
優勝候補の一角であるレムコ・エヴェネプール選手（Soudal-Quick Step）は、優勝したサムエル・ワトソン選手から4秒遅れの8位という結果でした。タイムトライアルを得意とするレムコ・エヴェネプール選手としては、少し物足りなく感じる順位かもしれません。しかし、同じく総合上位候補のUAE Team EmiratesのJoão Almeida選手が9位に、そして昨年覇者のカルロス・ロドリゲス選手は52位ながらも、主要なライバルたちとは10秒程度の差に留まっています。そう考えると、レムコ・エヴェネプール選手は総合争いにおいて、まずまずのスタートを切ったと言えるのではないでしょうか。確かに、数秒の差は今後の山岳ステージや丘陵ステージで十分に取り返せる範囲です。
フランス勢の健闘と、ブノワ・コスヌフロワ待望の復帰！
フランス勢もプロローグで存在感を見せました。トップのフランス人選手は、Arkéa-B & B Hotelsのティボー・ゲルナレック選手。彼は健闘の6位に入りました！これは素晴らしい結果ですね。
そして、今回のツール・ド・ロマンディで多くのファンが注目していたのが、デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム AG2R La Mondialeのブノワ・コスヌフロワ選手の復帰です。彼は膝の怪我で実に8ヶ月もの長期離脱を余儀なくされていました。昨シーズン、フランス人選手の中で最も多くの勝利を挙げた彼の不在は、フランスのサイクルロードレース界にとって大きな痛手でした。そのブノワ・コスヌフロワ選手が、プロローグで22位（+9秒）という、非常に希望の持てる結果でレースに戻ってきました！そうだったのか、彼がどれだけこの復帰を待ち望んでいたか、その想いが伝わってくるような走りでした。まだレース勘を取り戻す段階でしょうが、彼の復帰は多くのファンに勇気を与えてくれることでしょう。今後の活躍が本当に楽しみです！
明日はジュラ山脈へ！激坂フィニッシュで総合戦線は動くか？
さて、短いプロローグで幕を開けたツール・ド・ロマンディですが、明日からは本格的なステージレースが始まります！第1ステージは、起伏に富んだジュラ山脈を舞台に、獲得標高3100mを超えるハードなコースです。特に注目は、フィニッシュ手前1kmに待ち構える激坂！ここで総合勢が仕掛けてくる可能性は大いにあります。
今日のプロローグで僅差だった総合系の選手たちの間に、明日はどのようなタイム差が生まれるのでしょうか？今日のタイムトライアルの順位は、あくまで序章にすぎません。明日からの本当の戦いが、いよいよ始まります！皆さんは、明日どの選手が輝くと予想しますか？
ツール・ド・ロマンディは、これから毎日がドラマです。選手のコンディション、チームの戦略、そしてスイスの美しい景色の中での熱い戦いから、目が離せませんね！
