春の訪れ？いやいや、雨と氷こそがサンレモを伝説にする

ミラノ～サンレモの記憶、そして伝説へ

春の訪れを告げるはずのミラノ～サンレモ。しかし、時として極寒の冬へと引き戻されるような、過酷なレースとなることがある。まるでギリシャ神話のような、英雄譚が生まれる瞬間だ。どうよ、ロマンチックじゃない？

雪のトルキーノ峠、バスでの避難

記憶に残っている人もいるかもしれない。トルキーノ峠で雪のためレースが中断、選手たちがバスで避難し、シャワーを浴びて食事を済ませ、着替えて、コゴレートからレースを再開したというエピソード。まるでロードレース版「南極物語」だ。

幻のゴール、そして失格

さらに昔には、たった4人しかサンレモにたどり着けなかった年があった。優勝したのはフランス人のウジェーヌ・クリストフ。しかし、残りの3人はヒッチハイクや列車に乗ってゴールを目指したため、失格となってしまった。今じゃ考えられないでしょ？

嵐を呼んだ男、キアプッチ

そして、嵐が予報された年、本当に嵐を呼んだ男がいた。そう、クラウディオ・キアプッチだ。彼の走りは、まさに自然の猛威そのものだった。

過酷な状況が生むドラマ

風、寒さ、雨、雹、雪…。ミラノ～サンレモは、常に春の陽光に包まれているわけではない。しかし、だからこそ、ドラマが生まれる。極限状態の中で見せる選手たちの人間性、チームの戦略、そして機材の性能。すべてが試されるんだ。

今年のミラノ～サンレモはどうなるだろうか？ 暖かな春の陽気の中でスプリンターたちの争いとなるか、それとも、再び伝説となるような過酷なレースとなるか。どちらにしても、目が離せないね。