ログリッチ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエのリーダーに ヒンドレーとマルティネスが脇を固める

日本のサイクルロードレースファンの皆さん、こんにちは！ジャーナリストの松崎 愛です。今日も世界のどこかで繰り広げられる熱き戦いを追いかけていますよ。

さて、いよいよグランツール開幕の足音が聞こえてきましたね！特に注目は、5月に開幕するジロ・デ・イタリア。今年の総合優勝争いは、例年以上に予測不能で、その中でも最大の焦点となる選手が、あの男です。

プリモシュ・ログリッチ、ピンクのジャージへ再び！ レッドブル・ボーラ・ハンスグローエの強力布陣

2023年の劇的な勝利から2年。スロベニアの至宝、プリモシュ・ログリッチが再びジロ・デ・イタリアのスタートラインに立ちます。移籍後初のグランツールとなるレッドブル・ボーラ・ハンスグローエでの挑戦、そして彼を支えるチームメイトたちの顔ぶれが明らかになりました。これは、ただ者ではない布陣と言えるでしょう。

2度目のマリア・ローザへ、揺るぎない決意

35歳となったプリモシュ・ログリッチ。彼のキャリアは、まさに「遅咲きの天才」という言葉がぴったりです。スキージャンパーから転身し、ロードレース界の頂点に上り詰めたその軌跡は、多くのファンに勇気を与えてきました。ジロ、ブエルタ・ア・エスパーニャ（3度）、そしてツール・ド・フランスでも総合表彰台。グランツール通算5勝は伊達ではありません。

彼自身も「2023年に手にしたジロのタイトルをもう一度」という強い思いを抱いているはず。今年のジロは、アルバニアから始まり、ローマでフィナーレを迎える独特のコース設定。山岳あり、平坦あり、そしてもちろん個人タイムトライアルも。ログリッチにとって、その総合力を遺憾なく発揮できる舞台となるでしょう。

鉄壁のサポートメンバーたち、チーム力の結集

ログリッチが個人としてどれだけ強くても、グランツールを勝つにはチームの力は不可欠です。そして、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエが今回揃えてきたメンバーは、まさにログリッチを総合優勝へ導くための精鋭部隊と言えます。

特に注目は、2022年のジロ覇者であるジャイ・ヒンドレーの名前があること。過去の勝利経験を持つ選手が、エースのために働く。これは非常に心強い要素です。さらに、今シーズン好調を維持しているコロンビアのダニエル・フェリペ・マルティネスも強力なクライマーとしてログリッチを支えます。

イタリア期待の若手、ジョヴァンニ・アレオッティやジュリオ・ペリツァーリ、そしてヤン・トラトニク、ジャンニ・モスコン、ニコ・デンツといった経験豊富な選手たちが脇を固めます。山岳でのアシスト、平坦でのペースメイク、そして何より、ログリッチを危険から守る役割。彼ら一人ひとりの働きが、ログリッチの勝利への道を切り開く鍵となります。

チームが語る自信と戦略

スポーティングディレクターのロルフ・アルダグ氏も「ジロがどれほど難しいか知っている。そして、全ての視線がプリモシュに注がれることも理解している」と語っています。だからこそ、彼らは「堅固でバランスの取れたチーム」でスタート地点に立つことを選んだのです。

「プリモシュは絶好調であり、彼を取り囲むチームはよく連携が取れており、我々に真の戦術的な深みを与えてくれる」。このコメントからは、チーム全体の仕上がりの良さと、ログリッチを中心とした戦略が明確に見て取れます。他の有力候補、例えばUAEチームエミレーツのフアン・アユソといった強敵を相手にする上で、このチーム力は大きなアドバンテージとなるでしょう。

読者の期待とログリッチへの評価

記事に寄せられた読者のコメントを見ても、ログリッチへの期待の高さが伺えます。「経験、安定性、戦術眼」「ヴィンゲゴーやポガチャルがいない今大会では有利」「輝かしいキャリア」。多くのファンが、彼のこれまでの実績と、今回のチーム編成を見て、総合優勝の可能性を強く感じているようです。

確かに、タデイ・ポガチャルやヨナス・ヴィンゲゴーといった現ロードレース界の二強が不在のジロは、ログリッチにとって絶好の機会と言えるかもしれません。しかし、彼らに代わる新たなライバルたちが、虎視眈々とマリア・ローザを狙っているのも事実。フアン・アユソ然り、他にも多くの選手が力をつけてきています。

今年のジロ、ログリッチはどんな走りを見せるのか？

果たして、プリモシュ・ログリッチは自身2度目となるジロ・デ・イタリア制覇を成し遂げることができるのでしょうか？ レッドブル・ボーラ・ハンスグローエという新天地で、彼はどんな輝きを見せてくれるのか？ そして、強力なチームメイトたちは、どのようにログリッチを支え、勝利への道を切り開くのか？

5月3日、アルバニアの首都ティラナで開幕する第108回ジロ・デ・イタリア。その全ての瞬間に、私たちは釘付けになることでしょう。ログリッチの走りに、そしてレッドブル・ボーラ・ハンスグローエのチーム戦略に、今から目が離せませんね！