チーム ピクニック・ポストNL PostNLの破滅シナリオが現実に

衝撃！オランダの強豪 チーム ピクニック・ポストNLがワールドツアー降格圏へ - 驚異の追い上げを見せるXDS・アスタナ チーム

ロードレースファンの皆さん、こんにちは。グランツール担当の山田健一です。

ヨーロッパのレースシーンでは、連日熱い戦いが繰り広げられていますが、その裏で水面下では熾烈な「ワールドツアー残留争い」が進行しているのをご存知でしょうか？特に衝撃的なニュースが飛び込んできました。オランダのワールドチーム、チーム ピクニック・ポストNLが、UCIの3年ランキングで初めて降格圏となる19位に後退してしまったのです。これは、チームにとってまさに「悪夢のシナリオ」と言えるでしょう。

衝撃の事実 - チーム ピクニック・ポストNL、降格圏へ

UCIのワールドツアーライセンスは、過去3年間の獲得ポイントに基づいて付与されます。上位18チームがその地位を保証されるため、19位以下は降格の危機に直面することになります。今回、チーム ピクニック・ポストNLがその19位に落ちたという事実は、関係者のみならず、多くのファンに衝撃を与えています。

これまでワールドツアーで存在感を示してきたこのチームが、なぜこのような状況に追い込まれたのか。シーズン開始前、すでに彼らはランキング下位に沈んでいましたが、まさかこの時期に降格圏に足を踏み入れるとは、正直私も予想していませんでした。これは、チーム全体のパフォーマンス低下だけでなく、他のチームの猛烈な追い上げも影響しているのです。

驚異の追い上げ - XDS・アスタナ チームの復活劇

その追い上げの筆頭が、XDS・アスタナ チームです。カザフスタンを拠点とするこのチームは、今シーズン開始時、降格ラインから5000ポイント以上も離れた絶望的な位置にいました。「これはもう残留は不可能だろう」と、多くのインサイダーが囁いていたのも事実です。スター選手の補強もなく、暗い見通しが大半でした。

しかし、蓋を開けてみればどうでしょう。2025年シーズンに入ってからのXDS・アスタナ チームは、まさに生まれ変わったかのような強さを見せています。特定の絶対的エースに頼るのではなく、チーム一丸となったコレクティブな走りで、驚異的なペースでポイントを積み上げてきました。その結果、わずか5ヶ月で5000ポイント以上の差をひっくり返し、とうとうグリーンゾーン、つまり残留圏内に浮上してきたのです。これは「不可能を可能にした」と言っても過言ではないでしょう。彼らの粘り強さ、そしてチームとしての結束力には、「へぇ～」と唸らされますね。

迫られる選択 - チーム ピクニック・ポストNLの現状と未来

XDS・アスタナ チームの猛追によって、チーム ピクニック・ポストNLはついに19位に転落しました。彼らはすでに、ウノエックス・モビリティ、そしてArkéa-B&B Hotelsにも追い抜かれています。チームには、ワウト・プールス、ケース・ボル、マイク・トゥーニッセンといった実力のある選手がいますが、チーム全体のポイント獲得という点では苦戦が続いています。

現在、彼らが次にターゲットとすべきは、すぐ上のコフィディスでしょう。コフィディスも決して絶好調というわけではありませんが、チーム ピクニック・ポストNLよりはポイントを稼いでいる状況です。

そして、この残留争いをさらに複雑にしているのが、現在開催中のジロ・デ・イタリアで獲得されるポイントです。グランツールでのポイントは非常に大きく、大会終了後にまとめてランキングに加算されます。つまり、ジロ・デ・イタリアでのパフォーマンスが、今後のランキングを大きく左右する可能性があるのです。ここで巻き返せるか、それともさらに差を広げられるか、チーム ピクニック・ポストNLにとっては正念場となります。

グランツールの視点から見る昇降格争い

グランツールを中心に取材してきた私の視点から見ると、この昇降格争いは、選手やチームに計り知れないプレッシャーを与えます。特に、ワールドツアーのライセンスはチームの存続に関わる問題であり、移籍市場での選手の獲得や、スポンサーとの契約にも直結します。「なるほど！」と膝を打つのは、XDS・アスタナ チームが、エース不在という状況で集団として結果を出すことに徹した点です。これは、降格の危機に瀕したチームが取るべき、最も現実的かつ効果的な戦略だったと言えるでしょう。

現地メディアの報道や、チーム関係者から聞く裏話からは、このプレッショナルームでの緊迫した雰囲気、そして選手たちの「何としてもポイントを稼がなければ」という強い意志が伝わってきます。特に、ジロ・デ・イタリアのようなビッグレースでは、ステージ優勝だけでなく、総合順位や山岳賞、ポイント賞など、あらゆる機会を捉えてポイントを取りに行く必要があります。これは、普段のレースとは異なる、サバイバルをかけた戦いなのです。

チーム ピクニック・ポストNLは、この苦境をどう乗り越えるのか。XDS・アスタナ チームの勢いは本物なのか。そして、ジロ・デ・イタリア終了後、UCIランキングはどのように変動するのか。目が離せません。

次回の記事では、ジロ・デ・イタリアでの各チームのポイント獲得状況を詳しく分析し、この昇降格争いの行方をさらに深掘りしていきたいと思います。皆さん、「そうだったのか！」と思っていただけるような、データに基づいた考察をお届けできるはずです。どうぞお楽しみに！