またもファンデルプールに異物！危険な場面

またもやファンデルプールに災難！観客から投げつけられたボトルが事故を招きかねない事態に

パリ～ルーベの石畳を、今年もドラマが彩った。しかし、そのドラマは必ずしも美しいものではなかった。

今年、パリ～ルーベに初挑戦したタデイ・ポガチャルを退け、独走態勢に入ったマチュー・ファンデルプールに、信じられないようなアクシデントが襲い掛かったのだ。

悪夢の瞬間

残り33km地点、ムーラン・ド・ヴェルトンの石畳区間を通過中、沿道の観客から投げ込まれたボトルが、ファンデルプールの顔面を直撃したのだ。

ポガチャルの落車とファンの暴挙

このアクシデントの直前には、ポガチャルがコース上に不適切に停車していたバイクと接触し、落車するというアクシデントも発生。ファンデルプールとの一騎打ちを制し、伝説となるはずだったポガチャルのルーベデビューは、思わぬ形で幕を閉じることになった。しかし、ファンデルプールに対する今回の行為は、レースの波乱とは全く別の次元の問題だ。

ファンデルプールの怒り

レース後、ファンデルプールは怒りを露わにした。「これは見過ごせない。満タンのウォーターボトルだったし、本当に痛かった。もしボトルが鼻に当たっていたら、骨折していたかもしれない」と語気を強めた。

さらに、「警察が犯人を特定してくれることを願う。法的措置も辞さない。これは殺人未遂だ。もしUCIが動かないなら、我々チームが動く。これは単なるビールの投げつけとは違うんだ」と、強い憤りを示した。

チームも法的措置を検討

Alpecin-Deceuninckの監督、フィリップ・ルードホーフも、「この卑劣な行為を行った人物には、できる限り注目しないようにする。まずは当局が犯人を特定できるかどうかを見守る」とコメント。チームとしても、事態の推移を見守りながら、法的措置を検討していく構えだ。

今回の事件は、ロードレースというスポーツの美しさを汚す、許しがたい行為だ。熱狂的なファンがいるからこそ、レースは盛り上がる。しかし、その熱狂が度を過ぎ、選手生命を脅かすような行為に及ぶことは、断じて許されるべきではない。今回の事件を教訓に、二度とこのような悲劇が繰り返されないことを願うばかりだ。