ジロで仰天！ヤギがディオン・スミスに激突寸前映像

Giro d’Italia激震！まさかの山羊アタック、ディオン・スミス九死に一生

2025年のジロ・デ・イタリア、序盤のステージは時に思わぬハプニングに見舞われる。特に第3ステージは、平和なレース展開が一変する、まさに心臓が止まるような瞬間があった。ペロトンに突如現れたのは、なんと野生の山羊の群れ。そして、そのうちの一頭が、Intermarché-Wantyのディオン・スミスのバイクに迫るという、信じがたい光景が繰り広げられたのだ。現地でその映像を見た私は、思わず「まさか！」と声を上げてしまった。

平穏を破った突然の訪問者

このアクシデントが発生したのは、第3ステージの残りおよそ120km地点でのことだった。コースは比較的平坦な区間を進んでおり、メイン集団であるペロトンは落ち着いたペースで走行していた。逃げ集団とのタイム差をコントロールしつつ、この後の展開に備える、グランツールの序盤によく見られる光景である。

ところが、その平穏は一瞬にして破られた。路肩から、いや、文字通り「山」から、突如として山羊の群れが道路を横断し始めたのだ。しかも、そのタイミングが最悪だった。まさにペロトンがそこへ差し掛かろうとしていた、その刹那のことである。

ディオン・スミス、絶体絶命！

数十頭はいようかという山羊たちが、我先にとばかりに道を横切る。選手たちは急ブレーキをかけたり、避けようとしたり、まさにパニック寸前の状況だ。その中でも、特に危ない場面に遭遇したのが、Intermarché-Wantyのディオン・スミス（アビー・スミス）だった。

一頭の山羊が、まるで彼を狙ったかのように、アビー・スミスのバイクめがけて一直線に突進してきたのだ。映像で見ると、山羊の角が彼の後輪に触れる寸前のように見える。ディオン・スミスは咄嗟にハンドルを切り、バランスを崩しかけたが、何とか持ちこたえた。あの瞬間、彼の脳裏には何がよぎっただろうか。冷や汗もの、いや、ゾッとしたに違いない。まさに九死に一生を得たと言えるだろう。

奇跡の回避、レースは続く

幸いにも、ディオン・スミスも、そして突進してきた山羊も無事だった。ペロトン全体としても、大きな落車に繋がることはなかったのは奇跡的である。もし、あの山羊がもう少し速かったら、あるいはディオン・スミスの反応が少しでも遅れていたら、大勢を巻き込むクラッシュになっていた可能性は高い。

選手たちは一瞬の混乱の後、再びペースを上げてレースを続行した。何事もなかったかのようにペロトンが進んでいく姿を見ていると、彼らの集中力とプロ意識の高さに改めて感心させられる。しかし、あの緊迫した空気は、間違いなく選手たちの心に刻まれたはずだ。

SNSでも騒然、「本物の山羊」登場

この衝撃的なシーンは、すぐにSNSでも大きな話題となった。特に、今年のジロには総合優勝候補の一人であるタデイ・ポガチャルが出場していることから、Eurosport Nederlandの公式アカウントが「Pogacarがいない代わりに本物の山羊がペロトンに現れた！」とユーモラスにツイートしたのが印象的だった。

レース中に動物がコースに飛び出すことは、ロードレースでは時折起こりうるアクシデントではある。犬、猫、牛、時には馬まで。しかし、これほどまでに選手に接近し、危うく衝突というケースは珍しい。現地メディアでもこの件は大きく報じられ、ロードレースの予測不能な一面を象徴する出来事として語られている。これもまた、コース脇に広がる自然の中を駆け抜けるロードレースならではの出来事であり、良くも悪くもファンに強烈な印象を残す。皆さんはあの瞬間、どう思われただろうか？

このハプニングを乗り越え、選手たちは再び前へ進む。ジロは何が起こるかわからない。ドラマは常にコース上のあらゆる場所で発生しうるのだ。ディオン・スミス選手には、この稀有な経験をバネに、今後のステージで活躍してほしいものだ。