なぜジロがないのか？

ジロ・デ・イタリア、月曜日はなぜステージがない？ 激闘の第一週を経て、いざイタリア本土へ

ジロ・デ・イタリアの熱戦に夢中になっている皆さん、今朝「あれ？ 今日はステージがないぞ？」と思われた方もいるかもしれませんね。そう、5月12日月曜日は、大会公式の「休息日」となっているんです。

激闘の第一週、そして休息日

今年のジロは5月4日に開幕し、ドラマチックな第一週を戦い抜きました。特に序盤はアルバニアでの開催ということで、私たちファンにとっても新鮮な光景が広がりましたね。アップダウンのあるコース設定や、予想外の展開も多く、初日からいきなり総合争いが動くような激しいレースが繰り広げられました。

スプリンターたちが火花を散らしたかと思えば、クライマーやパンチャーたちが動き、連日見どころ満載でした。マッズ・ピーダスンが貫禄のスプリント勝利を飾るシーンや、Primoz Roglicがリーダージャージを着用する姿など、記憶に残る瞬間も多かったはずです。選手たちは本当に限界まで力を出し切ったことでしょう。だからこそ、今日の「休息日」は非常に重要な意味を持つのです。

グランツールにおける休息日の意味

「休息日」と聞くと、ただ休むだけ、と思うかもしれません。しかし、3週間にも及ぶ過酷なグランツールにおいて、この休息日は単なる休み以上の意味を持ちます。選手たちはここまで溜まった肉体的な疲労を回復させ、同時に精神的なリフレッシュも図ります。マッサージを受けたり、軽いトレーニングで体を動かしたり、あるいは完全にオフにして家族と過ごす選手もいるでしょう。

チームにとっても、休息日は重要な戦略会議の時間です。これまでのレース展開を分析し、第二週、第三週に向けて新たな戦術を練り直します。機材のメンテナンスや調整もこの日に行われます。まさに、後半戦に向けて体勢を立て直すための「戦略的休憩」と言えるでしょう。ツール・ド・フランスやブエルタ・ア・エスパーニャにも休息日が設定されていますが、これはグランツールの構造上、不可欠な要素なのです。

イタリアへ上陸！ 熱狂の第二週へ

さて、休息日を終えた明日、ジロはいよいよ舞台をイタリア本土に移します。ここからが、まさにジロ・デ・イタリアの本領発揮といったところでしょうか。

明日の第4ステージはアルベロベッロからレッチェまでの189km。平坦基調でスプリンター向きのコースが予想されます。そして翌日はチェーリエ・メッサーピカからマテーラまでの151km。こちらも大きな山岳はありませんが、終盤にかけて微妙なアップダウンがあり、展開次第では面白いかもしれません。

その後には、今大会最長の227kmというポテンツァからナポリへのステージが控えています。そして、カステル・ディ・サングロからタリアコッツォへの山岳ステージ、ジュリアノーヴァからカステルライモンドへの丘陵ステージ、グッビオからシエーナへのアップダウンが連続するステージと、総合争いや区間優勝をかけた熱い戦いが待っています。特に後半のステージは、クラシックハンターやパンチャー、そしてもちろん総合系の選手たちにとっても重要な局面となるでしょう。

休息日を挟んで、選手たちがどのようにコンディションを整えてくるのか。そして、チームはどんな戦略で後半戦に臨むのか。第一週で力を温存した選手が動き出すのか、それとも消耗した選手が脱落していくのか。休息日が明けたイタリア本土での戦いが、ジロ・デ・イタリアの行方を大きく左右するのは間違いありません。

明日からの熱狂に、どうぞご期待ください！