UAEチームエミレーツ・XRG、デル・トロに勝負を託す

【松崎 愛のサイクルレポート】ジロ・デ・イタリア、UAEチームエミレーツ・XRGに激震！「想定外の強さ」イサーク・デルトロがマリアローザ死守へ

24時間365日、世界中の自転車レース情報を追い続けるジャーナリスト、松崎 愛です！ 今、イタリアの地で繰り広げられているジロ・デ・イタリアが、とんでもないドラマの真っ只中にあります。誰もが固唾を飲んで見守る中、総合首位に立つのはなんと、UAEチームエミレーツ・XRGのイサーク・デルトロ選手！ 開幕前、チームの公式エースはフアン・アユソ選手だと誰もが思っていましたよね？ しかし、蓋を開けてみれば、デルトロ選手がマリアローザをがっちりホールド。そして驚くべきことに、チームは彼の「想定外の強さ」を認め、全面的にサポートする方針を打ち出しました。これはまさに、チーム内のヒエラルキーに激震が走った瞬間であり、今年のジロを語る上で避けて通れない最大のトピックとなるでしょう。さあ、このドラマの裏側を、私、松崎 愛が徹底的に深掘りしていきます！

「想定外の強さ」がもたらした戦略転換

「イサークは想像以上に強いことを証明した。彼は2位に1分20秒差をつけている。我々は彼の状況を守り、そのポジションを維持できるよう助ける。イサークが自身の功績でこのリーダーポジションにいるので、彼に忠実であり続ける」――チームマネージャーのホセアン・フェルナンデス・マッチン氏のこの言葉には、正直、私も「なるほど！」と唸らされました。公式リーダーはあくまでフアン・アユソ選手であり、彼も総合3位と好位置につけている。そんな中で、チームがイサーク・デルトロ選手のマリアローザ（総合首位の証であるピンクのジャージ）死守を最優先にすると明言したのです。

これは、単なる「エース交代」という言葉では片付けられない、チームの柔軟性と、デルトロ選手の圧倒的なパフォーマンスがもたらした結果です。メキシコ出身のデルトロ選手は、このジロでの走りでまさに「覚醒」という言葉がぴったり。特に、日曜日の激しい山岳ステージで、他チームのアタックを冷静にいなし、むしろ差を広げた彼の走りは、多くの専門家やファンを驚かせました。チームは、この「ホットな」選手を最大限に活かす道を選んだということですね。

デルトロが語る「冷静な自信」

マリアローザを着用するイサーク・デルトロ選手自身は、この状況をどう捉えているのでしょうか？ 「昨日の出来事（日曜日）の後、ずっと落ち着いている。いくつかチームがアタックを仕掛けてきた中で、山岳をクリアできる脚があるのを確認できた。有力選手たちの振る舞いも確認できた。冷静さを保てたのが安心。とても強力なチームを頼りにできる」と彼は語っています。

この言葉から伝わってくるのは、並々ならぬ自信と、それを支える冷静な分析力です。23歳という若さで、グランツールという最高峰の舞台で総合リーダーの重圧に耐え、しかもそれを楽しんでいるかのようなコメント。これは本当に「へぇ～」と感嘆せざるを得ません。スポーツディレクターのファビオ・バルダート氏も「我々の目標は、総合リーダー（イサーク）を中心にチームがまとまって走ることだ」と明言。デルトロ選手はチームの盤石なサポート体制に全幅の信頼を置いているようです。彼の言葉の端々から、勝利への強い意志と、それを実現できるという確信が滲み出ていますね。

盤石の「アラブの要塞」が抱えるジレンマ

UAEチームエミレーツ・XRGは、まさに「アラブの要塞」とでも呼ぶべき、圧倒的な選手層を誇るチームです。イサーク・デルトロ選手が総合1位、フアン・アユソ選手が総合3位という状況は、他のどのチームにも真似できない、非常に強力な布陣であることは間違いありません。「フアンが総合3位で私が1位なので、うまく守れるポジションにいる。でも、まだ警戒を怠ってはいけない。他のチームにプレッシャーをかけているのは私たちの方だと思う」とデルトロ選手が語るように、彼らは完全に主導権を握っています。

しかし、「確かに！」と思うのは、この「嬉しい悲鳴」ともいえる状況が、時にチーム内の力学に複雑な影を落とす可能性も秘めているということです。公式エースだったアユソ選手は、この状況をどう受け止めているのか？ チームはどのようにして二人の若き才能を最高の形で共存させていくのか？ 過去のグランツールでも、複数のエースを抱えるチームが、最終的にどちらか一方に絞りきれずに苦戦するケースもありましたからね。UAEチームエミレーツ・XRGが、この盤石の布陣をどう活かしていくのか、その戦術の妙に注目です。

ファンが描く「未来のジロ」の行方

SNSでは、このイサーク・デルトロ選手の快進撃に、日本のファンも熱狂しています。「デルトロは本当に強い！アユソを差し置いてエースになってもおかしくない」「プリモシュ・ログリッチ選手は厳しいだろうな」「UAEチームエミレーツ・XRGは層が厚すぎる」といった声が多数見られます。「デルトロとアユソの若さが、今後のロードレース界を牽引していくに違いない！」という、未来への期待に満ちたコメントも。「そうだったのか！」と驚きをもって受け止められているのは、デルトロ選手の突然の台頭が、多くのファンの予想を裏切ったからでしょう。

ファンは、マリアローザの防衛を最優先すべきだと強く感じており、チームの判断を支持する声が圧倒的です。23歳のアユソ選手を「年を取った」と冗談めかして評するコメントもあり、若き才能への期待がどれほど大きいかが伺えます。この熱い視線が、デルトロ選手にさらなる力を与えることは間違いありません。

最後の山岳ステージ、ドラマの結末は？

ジロ・デ・イタリアの最終週は、常にドラマティックな展開が待っています。イサーク・デルトロ選手がマリアローザを死守できるのか、それともフアン・アユソ選手が逆転するのか、あるいは第三の選手が漁夫の利を得るのか。UAEチームエミレーツ・XRGの「二頭体制」が、どのように機能し、どのような結末を迎えるのか、目が離せません。

特に注目すべきは、残された山岳ステージでの両選手の連携、そしてライバルチームが仕掛けてくるであろう猛攻への対応です。デルトロ選手がどこまでこのプレッシャーに耐え、自身の走りを貫けるか。そして、アユソ選手がチームの勝利のためにどのような役割を果たすのか。次も読みたい！と皆さんが思ってくださるような、息をのむ展開が待っていることでしょう。最終日まで、このジロ・デ・イタリアから一瞬たりとも目が離せませんね！