第9ステージ詳細：コース、プロフィール、時刻

ジロ・デ・イタリア2025 第9ステージプレビュー：白い道が総合争いを揺るがす！

皆さん、ボンジョルノ！世界中のレースをリアルタイムで追いかけるジャーナリスト、松崎 愛です。今、私の頭の中では、ヨーロッパの春のクラシックからアジアのステージレースまで、様々な情報がめまぐるしく駆け巡っていますが、やはりピンク色のジャージを巡る戦い、ジロ・デ・イタリアからは目が離せませんね！

さて、今年のジロもいよいよ最初の休息日を前に、非常に興味深いステージが待ち構えています。特に注目すべきは、第9ステージ。ウンブリア州の古都グッビオをスタートし、トスカーナ州の美しい街シエーナへと向かう181kmの道のりですが、ただの平坦や丘陵ステージではないんです。このステージ、なんとあの「ストラーデ・ビアンケ」を彷彿とさせる未舗装路（ステッラート）が、レースの行方を大きく左右する可能性があるんです！

ストラーデ・ビアンケ級の白い道が出現

そう、「ステッラート」。イタリア語で「未舗装路」を意味しますが、ロードレースの世界では特にトスカーナ地方の砂利道を指すことが多いですね。白っぽい砂利が多いことから、「白い道」とも呼ばれます。今回の第9ステージには、合計5つのセクター、距離にして29.5kmものステッラートが登場します。

これはもう、単なるアクセントではありません。レース後半に集中するこれらのセクター、特にサン・ジョヴァンニ・ダッソを過ぎてからのピエーヴェ・ア・サルティ（8.0km）、セッラヴァッレ（9.3km）、サン・マルティーノ・イン・グラニア（9.3km）は、距離も長く、アップダウンも含まれています。ストラーデ・ビアンケで選手たちが砂煙を巻き上げながら苦悶の表情で走る姿を思い出しますよね？まさに、あの緊張感と過酷さがジロのステージに持ち込まれるのです。

終盤の難所とシエーナの激坂フィニッシュ

未舗装路だけが難所ではありません。ステッラートを越えた後も、モンテアペルティ（600m、短いが急勾配！）やコッレ・ピンズート（2.3km、最大勾配15%！）といった登りが選手たちを削っていきます。そして、フィニッシュ地点のシエーナ市街地への入り方も、ストラーデ・ビアンケと全く同じレイアウト。

残り500m地点にあるヴィア・サンタ・カテリーナの「壁」は、最大16%という強烈な勾配で選手たちの脚を完全に止めにかかります。ここをクリアしても、タイトなカーブの連続と、最後の数十メートルは7%の下りというトリッキーなレイアウト。フィニッシュラインまで気が抜けない、まさにドラマを生むための舞台装置が揃っていると言えるでしょう。

総合勢にとっての落とし穴となるか？

この種のステージは、ピュアクライマーやスプリンターにとっては鬼門ですが、パンチャーやクラシックハンターにとっては絶好のチャンスとなり得ます。しかし、ジロの総合優勝を目指す選手たちにとっては、まさに「落とし穴」となりかねません。

未舗装路は予測不能な要素の宝庫です。突然のパンク、機材のトラブル、そして何よりも怖いのは落車。集団が密集した状態で高速走行する未舗装路では、一瞬のミスが大事故につながることもあります。過去のレースでも、ステッラート区間で有力選手がトラブルに見舞われ、総合タイムを大きく失うシーンを何度も見てきました。

チームは総合エースを守るために、強力なアシストを配置し、常に集団前方で走らせる必要があります。機材選択も重要で、タイヤの空気圧や太さ、バイクの頑丈さなど、普段のステージとは異なる配慮が求められます。このステージを無事に、かつタイムを失うことなく乗り切れるかどうかが、その後の総合争いを大きく左右するでしょう。

白い道が描くドラマに刮目せよ！

この第9ステージは、まさに「ミニ・ストラーデ・ビアンケ」。単なる移動日とは全く異なり、総合争いに大きな影響を与える可能性を秘めた危険なステージです。誰かがここでタイムを失い、誰かがここで大きなアドバンテージを築くかもしれません。あるいは、クラシックライダーが鮮やかなアタックを決めて、ステージ優勝を掴む可能性も十分にあります。

今、世界のどこかで、このステージに向けて特別な準備をしている選手やチームがあるはずです。SNSでは「このステージは荒れるぞ！」「〇〇はこのステージで勝負に出るか？」といったファンの声も聞こえてきそうですね。

果たして、今年のジロの白い道は、どんなドラマを描き出すのでしょうか？総合リーダーはピンクジャージを守り切れるのか、それとも新たな挑戦者が現れるのか。日曜日の午後、シエーナへ向かう白い道から、一瞬たりとも目が離せません！皆さんもぜひ、この緊張感あふれるステージを楽しんでくださいね！