ジロ・デ・イタリア 今日のステージプロフィール

最終決戦へ！「コルサ・ローザ」を巡る最後の山岳ステージ

ヴェールからセストリエーレまでの205km。この数字だけを見ても、その過酷さが伝わってきますね。すでに2週間以上にわたる激戦で、選手たちの脚は疲労困憊の極みに達しているはずです。そんな中で迎えるこの第20ステージは、まさに「生き残りをかけた戦い」と呼ぶにふさわしい。平坦路が約60km続いた後、4級のコリオ、そして2級のコッレ・デル・リスが選手たちを迎え撃ちます。コッレ・デル・リスは平均勾配4.3%ながら、最大12%の区間も含む油断ならない登り。ここで消耗した脚が、この後の大一番にどう影響するのか、想像するだけで息をのんでしまいます。

チーマ・コッピ「コッレ・デッレ・フィネストレ」が牙を剥く

このステージの最大のハイライトであり、総合争いの命運を握るのが、今大会のチーマ・コッピに指定された「コッレ・デッレ・フィネストレ」です。ジロにおけるチーマ・コッピとは、その年の大会で最も標高の高い地点に設定される峠のことで、まさに「頂点」を意味します。このフィネストレは全長18.5km、平均勾配9.2%という数字だけでも恐ろしいですが、最大勾配はなんと14%にも達するモンスター級の登りです。

さらに、フィネストレの恐ろしさはその勾配だけではありません。頂上付近には未舗装区間が待ち構えており、これが選手たちにさらなる試練を与えるでしょう。石畳やグラベル（砂利道）区間は、単なる脚力だけでなく、バイクコントロールの技術、そして何よりも精神力を試します。過去にも、このフィネストレで多くのドラマが生まれてきました。まさに、総合優勝を狙う選手にとっては「乗り越えなければならない壁」であり、同時に「勝負を仕掛ける絶好の舞台」となるのです。

そして、ベルジェリー・ル・カゼッテにはレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ KMが設定され、ボーナスポイントが付与されます。このポイントが総合タイムにどう影響するのか、各チームの戦略が問われる局面となるでしょう。

勝負を分ける「疲労」と「戦略」

フィネストレを下った後も、選手たちに休息は訪れません。最終的な山頂フィニッシュ地点であるセストリエーレへの16.3kmの登りが待ち構えています。ここは3級の登りとはいえ、すでに脚を使い果たした選手たちにとっては、まるで1級山岳のように感じられるはずです。

ここまでマリア・ローザを死守してきた選手は、間違いなくこの日の主役となるでしょう。しかし、もしここで力尽きれば、これまで積み上げてきたものが一瞬にして崩れ去る可能性も秘めています。直近のニュースでは、イサーク・デルトロがコッレ・デッレ・フィネストレでの反応が注目されていると報じられていますね。彼の表情からは、並々ならぬ決意と、わずかな緊張感が入り混じっているように見えます。果たして、彼はこのプレッシャーを乗り越え、自らの牙城を守り抜けるのか。あるいは、どこかでカウンターを狙っているのか。

一方、マッズ・ピーダスンはすでにマリア・チクラミーノ（ポイント賞ジャージ）をほぼ手中に収めているようです。彼の今ジロでの安定した走りと勝利への執着は、まさに完璧の一言。彼はこの最終山岳ステージで、自身が持つ最後の目標を達成できるのか、その走りにも注目したいところです。

そして、少し心配なニュースとして、プリモシュ・ログリッチの家族が盗難に遭ったという話も耳にしました。このようなアクシデントは、選手にとって精神的な負担となるものです。彼がこの状況下でどれだけの集中力を保てるか、そのメンタル面も勝負の行方を左右するかもしれません。

日本からの観戦ガイド：ユーロスポーツ1とMAXで歴史的瞬間を見届けよう

この歴史的な第20ステージは、日本時間では2025年5月31日（土）の17:45（ニュートラルスタート）に幕を開けます。フィニッシュは23:00頃と予想されています。

日本からこのドラマを見届けるには、ユーロスポーツ1、そしてストリーミングサービスのMAXがおすすめです。テレビ中継は17:30から19:00、そして22:00から23:15の2部構成で予定されています。もしリアルタイムで全てを追いかけたいなら、MAXでの全編視聴が良いでしょう。

もちろん、MARCA.comでもライブ速報が提供され、私も現地の情報網を駆使して、分刻みの分析や選手たちの裏話、SNSでの反響なども随時お届けする予定です。ラジオMARCAでも随時中継が行われるとのこと。ぜひ様々な媒体を活用して、この最終決戦の興奮を味わってください。

いよいよ「コルサ・ローザ」の勝者が決まる日。マリア・ローザを巡る最後の激闘は、きっと私たちの記憶に深く刻まれることでしょう。果たして、誰がローマでの凱旋を果たすのか。その瞬間まで、目が離せませんね！